NATURE ニュージーランド

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Q「ニュージーランドに哺乳類っているんですか?」

ニュージーランドに哺乳類っているんだろうか?

もちろん、羊や牛などの家畜や犬猫などペットも哺乳類だけど、これらは人間によって持ち込まれた動物たち。イルカやクジラなどの海洋性哺乳類も覗くとして、つまり純粋に「ニュージーランドにもとからいた陸生の哺乳類」はいるんだろうか?

・・そう聞くと、
「やっぱり羊しか思い浮かばない・・」と答えに困ってしまう人。

ニュージーランドにも、ちゃんと哺乳類はいるんですよ。今日は珍しいニュージーランドの哺乳類について書いてみよう。

ニュージーランドの哺乳類はわずか2種類!

ちょっと話が逸れるようだが、ニュージーランドは飛べない鳥の楽園だ。国鳥キーウィをはじめ、タカへ、ウェカ、カカポなど、翼を失くした飛べないユニークな鳥たちがたくさんいる。

彼らが飛べなくなった理由は、食べ物が豊富にあったからだとも言われるが、その最大の理由は

「天敵となるいきものがいなかったから」

に他ならない。逃げる必要がないなら、翼はいらない。そうして数々の飛べない鳥がニュージーランドに誕生したのだ。

鳥の天敵と言ったらなんだろう? たとえばキツネやテンなどの哺乳類。もしくは、ヘビなどの獰猛な爬虫類といったところだろう。実は、ニュージーランドにはこれらキツネやテンやヘビがまったくいない。天敵と言えば鳥を食べる猛禽類くらいで、やっぱり鳥しかいない。ニュージーランドは四足の哺乳類がいっさいいない、世界でも珍しい国だったのだ。

【最新版】ニュージーランドに飛べない鳥が多い3つの理由

ニュージーランドには飛べない鳥が多く暮らしている。国鳥にもなっているキーウィや、世界で唯一の飛べないオウムとしてテレビにもよく登場する「カカポ」、50年間も絶滅していたと思われていたクイナ科の「タカへ」など、世界でもここだけのユニークな生態を持った…

しかし、ここからがミソで、NZには四足動物はいないけれど、四足でない哺乳類なら2種類だけいる。足のない哺乳類・・!?それっていったいなんだろう。

NZに生き残った2種類の哺乳類

冒頭の問い、「ニュージーランドに哺乳類はいるのか?」

この答えはこうだ。

「四つ足の哺乳類はいないが、2種類のコウモリがいる。」

そう、蝙蝠!その手があったか、という面白いところをニュージーランドの進化は突いてきたものだ。確かにコウモリならば島国のニュージーランドにも飛んでくることできる。

Lesser short tailed bat (NZ)

 

lesser short tailed batと、long tailed batの2種類がNZには生息している。面白いのは、飛ぶことを止めてしまった多くのNZの鳥たちと同じく、NZのコウモリ(lesser short tailed )も歩いて移動することが多いということ。きっともっと時が経てば、彼らも飛ぶことを止める選択をするに違いない。

上の写真にもあるlesser short tailed bat は、生活の半分近くを地上ですごし、飛んだとしても地上を数メートル移動するくらいなのだそうだ。動画を見るとその奇妙さがとてもよく分かる。


もう一種類のlong-tailed batは、lesser short-tailed よりはよく飛び回る、いわゆる僕たちがコウモリと聞いて想像するような生活をしている。街中では見かけないものの、たとえば北島のファンガヌイ国立公園のような原生林地帯ならば見ることができる。

かつては3種類いた、NZのコウモリ

Greater short tailed bat (Extinct) by Terra Nature

 

実は50年前まで「ニュージーランドの哺乳類は3種類」だった。

Greater short tailed batという別のコウモリが生息していたものの、1965年を最後に目撃情報がなく、絶滅したと考えられている。

このコウモリも地上をよく歩いたと言われており、原因は人間が持ち込んでしまったイタチやネズミなどの外来哺乳類だろう。

現存する2種類も数が減っていて、何も手を打たなければ絶滅が心配される。いつまでも貴重なコウモリが生きていられるように、旅行や移住でNZにやってくる日本人もNZの自然保全に何らかのかたちで協力できたらいいと思う。

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