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【WANTED】賞金5000ドル!! NZ南島で、絶滅した鳥を探せ!!

絶滅したはずのニュージ―ランドの鳥が、にわかに注目を浴びている。

「サウス・アイランド・コカコ(South Island Kokako)」、NZの南島にのみ生息していたホオダレムクドリの目撃情報が、ここ最近になって多く寄せられるようになってきたのだ。先日には、ついに現地の環境保護団体が「見つけた者には懸賞金5000ドルを出す!」と発表するまでになった。

コカコとはいったいどんな鳥なんだろう?
そして何より、一般旅行者でも5000ドルを獲得できる可能性はあるのだろうか?
このページで詳しく検証してみよう!

「絶滅した鳥をみた!」の目撃情報多数!

事の発端はある目撃情報だった。

「それはニワトリでも、フクロウでも、よく見るミツスイ科の鳥とも違っていたんだ。」

地元の新聞記者にそう興奮気味に話してくれたのは、南島・ハミルトンに住むハミッシュ・クラーク氏。
バードウォッチングが好きな彼が、家族と一緒に森の散策を楽しんでいたところ、不思議な鳥に出くわしたという。

「それは10メートルくらい先の森の陰に隠れていたんだ。僕が知ってる鳥ではなかった。それが枝の上で動いたとき、確かに見えたんだよ。大きな、オレンジ色のホオダレだった。」

21世紀に入ってから、似たような情報が数多く寄せられるようになってきた矢先に入った、確定情報にかなり近い目撃談。ニュージーランド南島の森で、オレンジ色のホオダレを持つ鳥・・それはNZの自然を知る者ならだれでも、ある鳥を思い浮かべる。50年前に絶滅してしまったはずの、サウス・アイランド・コカコだ。

絶滅種→情報不足種へ。南島コカコとは?

サウス・アイランド・コカコ。
和名ではハシブト・ホオダレ・ムクドリという名前が付けられているこの鳥は、カラス大の大きさで、かつては南島の全域に生息していた。フルートを悲しげに鳴らしたような美しい声で鳴き、めったに姿を見せないことから「Grey Ghost(灰色の幽霊)」とも呼ばれていた。

キーウィやタカへなどの現代にも生きるニュージーランドの飛べない鳥たちと同じように、コカコもまた、退化の道を歩んでいたようだ。羽は短く、枝から枝へ滑空することしかできなかった。ちょうどモモンガみたいな活動をしていた鳥だったと言っていい。

マオリ族やパケハ(白人)が持ち込んだネズミやイタチなどの哺乳類が繁殖を始めると、翼の短いコカコは一気に減少し、1960年代を最後に見られなくなってしまった。そのため長い間「絶滅種」とされていたが、上述のように目撃情報が相次いだことから、政府は2013年に「data deficient (情報不足種)」に切り替える異例の措置をとった。

なお、北島にはまだコカコは生存している。北島のコカコは青いホオダレを持っており、今回の懸賞金がかかった南島コカコ(オレンジのホオダレ)とは別種だ。こちらは50ドル札にも載っている鳥だ。オークランドにある有名なカフェ「kokako」もこの北島コカコからとられたものだろう。

North Island Kokako by Flicker
ニュージーランドの50ドル札
北島コカコ - ニュージーランドの50ドル札 by Landcare Research

 

賞金5000ドル。旅行者にチャンスは?

結論から言えば旅行者にだってチャンスはある。
懸賞金を出した市民団体「The south island kokako charitable trust」のHPに、最近の目撃情報を一覧にしたマップがあったので見てみよう。

近年の南島コカコの目撃情報 by southislandkokako.org

これを見る限り、どうやら目撃情報はニュージーランド南島の西側、特にネルソン周辺とフィヨルドランド国立公園に偏っているみたいだ。この地域でトレッキングをすれば、コカコを見つけることができるかもしれない。

懸賞金を得るには多少の条件があり、たとえば「明確な写真」とか「見つけた証拠(羽や亡骸など)」を持ち帰り、その結果再発見に繋がった場合に、「喜んで懸賞金をお支払します」とのこと。北島のコカコは“朝型”の鳥で、日の出ごろに盛んにフルートを吹くが昼間はほとんど鳴くことがない。きっと南島コカコも同じだろうから、朝早く南島の森を散策すれば、だれにでも「再発見」の可能性はあるはずだ。「旅行中の日本人が発見!」というニュースが世界を駆け巡る日はやってくるだろうか?

記事元:RNZ – Wanted: South Island kōkako – $5k reward

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