オークランドは別名「帆の街」と呼ばれるくらい海と距離が近く、実は東西を海に囲まれてる海の街だ。
特に西側の海にはサーフィンでおなじみの「ピハ・ビーチ」や、映画ピアノレッスンの舞台として知られる「カレカレ・ビーチ」などがあって、しかも黒砂の珍しいビーチということでたくさんの観光客がやってくる。
オークランド東側の穏やかな海とはまた趣の違う、荒々しい海と、地平線のかなたまで続くような黒砂のビーチ。
そんな広大なビーチを歩いていると、ふと、ところどころに白い小さな貝殻が落ちていることに気が付く。
「貝殻?でもちょっと不思議なカタチ・・」
巻貝のような、アンモナイトの小さな殻のような、不思議な貝殻。
どんな生き物の落し物だろう?そう思って調べてみると、意外なことが分かってきた。
NZの海岸でとれた珍しい貝殻の主は・・〇〇だった!
実はこれ、調べてみると貝殻ではなかった。
この巻貝のような殻は、実は「イカの耳」らしい!(イカは軟体動物だから、正確には耳の骨ではなく”器官の殻”だけど、便宜上。)
正式名称は、Ram’s Horn Squid(ラムズ・ホーン・スクイッド)、「羊のツノイカ」という意味がある。
なかなか言い得て妙な名前だと思う、名づけた人は、きっとこんなのを連想したんだろう。
イカと言ってもよく食べるような大きなイカではなくて、体調3~4cmほどの小さなイカの”耳”側にある骨のようだ。
Spirula spirula、というのが正式名称のこのイカ、オークランド西側の海の結構深いところに住んでいて人目につくことはあまりないのだが、死んでしまうとこうして骨だけがのこって海岸まで運ばれるんだとか。波打ち際で人の手に拾われるまで、とても長い旅をしてきてきた”貝殻”だったのだ。
ram’s hornで、アート作品を作ってみよう!
ネットでram’s hornと検索してみると、この殻を使ったアート作品を多数見ることができる。一つ一つはなんてことのない”貝殻”でも、その特徴的なカタチを使えば、アイデア次第で素晴らしい作品になるようだ。
皆さんも、ピハビーチやカレカレビーチに行かれた際は、いくつか拾ってアートを作ってみてはいかがだろうか。
参考サイト
File:Spiral shell of ram’s horn squid (Spirula spirula), on Muriwai Beach.jpg
RAM’S HORN SHELL — An Encyclopedia of NZ
Last Updated on 2022年9月24日 by 外山みのる
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