「オーロラがみたい!」
せっかくそう思い立ってオーロラが見れる国を訪れても、オーロラは自然現象であって当日の発現規模や天候に左右されてしまうところがあるのが、オーロラ観察の難しいところ。それでも、せっかくオーロラが見れる場所まで足を運ぶからには、できるだけ確実に観れる日に行きたいものだ。
そこで活用したいのが、天気予報ならぬ「オーロラ予報」のサイト。
このページでは、北半球のオーロラ予報と、ニュージーランドなど南半球の予報サイトを紹介してみよう。
どうやってオーロラを予測するのか?
オーロラ現象の詳細は他のページでもたくさん説明がされているからここでは割愛するとして、オーロラは要は太陽エネルギーと地球の大気が触れ合うときに火花のように色が発生する現象だ。つまり、オーロラを予測するには、オーロラの規模に直接関係する「太陽活動」を予測できればいいということになる。
ちなみに、オーロラは北極周辺で見られるものとしてテレビや雑誌などでは特集されているが、実際は地球の両極で見ることができる。北の「ノーザンライツ」に対して南のオーロラは「サザンライツ」と呼ばれている。サザンライツが見られる南極点周辺には当然ながら南極大陸しかない。つまり観光客はアクセスがかなり難しいため、自然と「オーロラと言ったらカナダやグリーンランド」とイメージされるようになったのだろう。
オーロラ予報サイト 1:北半球のAurora Forecast
北半球のオーロラ「サザンライツ」の予報サイトは、アラスカ・フェアバンクス大学の提供するAurora Forecastがいいだろう。
このページでは上のスクリーンショットのように地図別に現在のオーロラが見られるエリアを確認できるようになっており、地図の下に[Select Map]とあってグリーンランドなど別の地域も表示できる。
なにより使い勝手のいいのは、同HPの「オーロラの1カ月予報」だ。ここでは月の満ち欠けに加えて、オーロラの強さを日付別に表示してくれている。もちろんあくまで予報だから外れる可能性はあるにせよ、数値が高い日が連続するような日付であれば見れる可能性はある。
オーロラ予報サイト2:ニュージーランドのAurora Service
南半球のオーロラ予報には 「softservenews.com」というサイトが提供するAurora Forecast がある。
こちらは最初に紹介したAurora Serviceほど事細かな予報はないが、南極点側から円を描くように「オーロラ発生地域」が緑色で示されたり、現状のオーロラの強さを数値で表示してくれている。発生地域を示す緑のエリアがNZやタスマニア島にかかる日なら、貴重な「サザンライツ」を見られる可能性が高いというわけ。
フェイスブックの「Aurora Australis – New Zealand CURRENT ALERTS」もおすすめ!
ひょっとしたらニュージーランドにおいては、これが一番使い勝手がよいかもしれない。
フェイスブックグループの愛好家たちが集う「Aurora Australis – New Zealand CURRENT ALERTS」。ここではNZ全国の発生状況を写真付きで伝えてくれる。もし、特に南島の南部に滞在しているときに、写真がアップされ始めたのを確認したら、すぐ観測できそうな場所に急行してみるーーこれが最も可能性が高い方法なのではないだろうか。
オーロラの強さを示す「Kp」って?
紹介した2つのオーロラ予報サイトを見てみると、見られるエリアの他に、オーロラが数値で示されていることに気づくだろう。Kpとはオーロラの強弱の指標の単位で、0(弱い)~9(強い)までがある。「Kp」自体はもともとドイツ語に由来するもので、意味はPlanetary Index、つまり“宇宙活動指数”とでも訳せるものだ。要は数値が高ければ高いほど太陽風(太陽エネルギー)が強く、オーロラが発生しやすいということになる。
3が言ってみれば「並みの強さ」で、
5を超えると「磁気嵐」が発生、通常では見れない地域でもオーロラが観測できる可能性がある。
逆に0~2の日はあまり期待できそうにない。
特にニュージーランド(の南端周辺)でサザンライツを観たいときは、磁気嵐に相当するKp5以上の時でないと見るのは難しそうだ。
オーロラ観測は当日の天候に左右されるから予報は難しいけれど、上に挙げた2つのサイトでなるべく予測を立ててから観察に出かけよう。特にすでに現地入りしている場合は、夜のオーロラ探しに参戦するかどうかのいいヒントになるに違いない。
Last Updated on 2022年9月24日 by 外山みのる
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