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ブドウ2粒の申告漏れで罰金400ドル!!本当に厳しいニュージーランドの税関検査。

ブドウ2粒の申告漏れで罰金400ドル!!本当に厳しいニュージーランドの税関検査。

NZ入国の際、だれもが不安になるのが手荷物検査(税関手続き)だろう。僕もNZ入国の際は必ず別室送りにされてしまうし(理由は下のリンクに・・苦笑)、税関でいろいろ突っ込まれて大変だった、といった話はほんっとうによく聞く。

さて、そんなNZの税関について、NZのニュースサイトが面白い記事を掲載していた。なんでも、ニュージーランド入国の際に”重大な申告漏れ”を指摘された女性が、罰金400ドルを言い渡されたというのだ。しかも、その理由がすごい。鞄の底につぶれていた2粒のブドウが申告されていなかったから・・らしい。

一体、ニュージーランドの税関というのはどれだけ厳しいんだろう・・!?
そしてニュースになった女性のケースから、僕たち旅行者がどうふるまえばいいのかを考えてみよう。

NZ入国。100人並んだ税関で、なぜ僕だけ別室検査になったのか。

ニュージーランド旅行の際、入国時の”最大の難関”となるのが税関手続きだろう。税関とは入国審査をおえた後の、持ち物検査などがある場所のこと。僕はNZ入国のときはいつもあそこでひっかかってしまう。前回ニュージーランドに入国したときも、やっぱり僕だけ列から…

鞄の底にあった2粒のブドウ。罰金はなんと400ドル!

今回のニュースの当事者、ギリアンさん by Stuff.co.nz

 

2017年5月のStuff.co.nzのオンラインニュースから―――

ニュージーランド人のギリアン・ナッシュさんがイギリス旅行を終えてオークランド国際空港に戻ってきたのは2016年9月のこと。息子を連れた飛行機移動は計30時間にもおよび、幼い息子が退屈をしないようにと、搭乗前にいくつかのスナックやフルーツを買い与えていた。

着陸前にいつものように入国審査カードが配られ、ギリアンさんは慣れた手つきで記入していく。着陸までに息子はすべてのスナックを食べ終わらないだろう・・そう考えて「having food? (食べ物は持ち込んでいるか?)」にはYes、でも何が残るか分からないから、「having plants or plant products(植物や植物関連の食品は持ち込んでいるか?)」にはNoにチェックをした。・・もちろん、このチェックマーク一クが運命を分けることになってしまうとはこの時はまだ知る由もない。

入国審査レーンを通過すると、入国カードをみた審査官からさっそく質問を受けた。
「こんにちは。なにか食べ物を持っていますか?」
「息子が機内でいろいろと食べていたので、バッグの中に食べ物が残っているかもしれません。」
そういうと、審査官は一応と言った感じで荷物をX線にかけてくれた。特に反応も無く荷物は通過。きっと食べ物は無かったんだろう。

税関を抜けると、ふと探知犬が人々の荷物をくんくんと嗅ぎまわっているのが目に入った。空港に動物がいるのが不思議だったのだろう、息子は興味を持った様子だ。

「あれは探知犬っていうのよ。悪いものが持ち込まれないように、大事な仕事をしてくれているの。」

・・と息子に教えてあげた。その探知犬が、まさか自分のバッグの前でお座りをすることになろうとは考えもせず・・。

バッグを前にして微動だにしない探知犬を挟んで、バイオセキュリティーのオフィサーはバッグを取り上げ、中を調べはじめる。出てきたのは、3つの薄く切ったリンゴ、そしてバッグの底につぶれていた2粒のブドウ・・。うかつだったとはいえ、故意ではないし、なによりたったこれだけ・・、

しかし、オフィサーの判断は冷酷だった。「重大な申告漏れにより、罰金400ドル」。それがいやなら裁判所に行けという。その場でどれだけ経緯を説明しても罰金刑は覆らず、ギリアンさんは意を決してウェリントンの裁判所に申し立てをすることにした。

紆余曲折をへて、最終的に裁判所の出した結論はこうだ。
「入国カードに申告漏れがあったことは事実だが、状況を見るに悪質な故意でもない。罰金は400ドル(約3万5千円)ではなく、20ドル(約1600円)とする。」

ギリアンさんは取材に対して、「こんなことに税金を使うなんて信じられない!」と憤っている。

*****
***

ギリアン・ナッシュさんの事例ではなんとか20ドルの罰金で済んだが、食べ物の持ち込みで400ドルの罰金というのはあまりに厳しい。この事例から、僕たちが学べることはなんだろうか?

ニュージーランドの税関審査官は、何を知りたがっているのか?

airport security at its worse
長くなってしまいそうなので結論からいこう、ニュージーランドの税関の検査官が知りたいのは、その持ち込み物が

「ニュージーランドの農業や自然環境に悪影響があるかどうか」

ということだ。具体的には、小さな虫や植物の種、もっと言えば目に見えない菌や胞子のような、もしニュージーランドで繁殖してしまうと取り返しのつかないことになるものを、水際で阻止したい目的がある。それらが付いている可能性が高いのが、フルーツなどの食べ物であったり、すでに開封された食品ということになる。

言うまでもなくニュージーランドは農業と観光で成り立っている国だ。入国の手荷物審査が厳しいのは、裏を返せばどれだけNZ経済が農業や自然環境に依存しているかということなのだろう。

ニュージーランドに持ち込んでいいもの、だめなもの

Airport Security Playmobil

最後に、NZ入国で「持ち込んでいいもの」と「ダメなもの」の具体的に考え方を。
上で書いた通り、ニュージーランドが観光客に持ち込んでほしくないのが、外来の小さな虫や植物、病原菌など。言い換えれば、それらが着いていないと確実に言い切れるものであれば持ち込むことができる。

つまり、「工場で生産されてから開封されていないもの」を選べば間違いない。日本からの持ち込みで問題になりそうな味噌や海苔も、開封されていなければ何の問題もなく持ち込むことができる。

あとは、とにかく入国カードの「食品を持っているか?」に確実にチェックをすること。さらには持ってる食品がちょっとでも怪しいなと思ったら迷わず「植物関係の食品を持っているか?」にチェックを入れておこう。多少入国の審査がメンドウになるかもしれないが、保険のようなものだ、ちょっとの時間でさらなる面倒が防げるならそちらの方がよいと思う。

参考URL:
Stuff.co.nz – MPI issued a $400 fine for having fruit, but a judge thought it warranted $20

ABOUT THE AUTHOR

園芸/造園/個人ガイド/コラム外山みのる
ニュージーランド(オークランド)在住。20歳でNZワーホリ後、海外自転車旅や山小屋バイト等を経て再びNZへ。移住を目指して家族で奮闘中。お仕事は園芸や造園、個人ガイド、コラム執筆。

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