NATUREニュージーランド

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ワイトモケーブとセットで観よう!自然の造形美「ナチュラルブリッジ」

ワイトモケーブとセットで観よう!自然の造形美「ナチュラルブリッジ」

オークランド在住者の友人数名が「穴場のいい自然スポットがあるよ!」とおススメしてくれていた観光地があった。地図で見ると、そこは有名な「ワイトモケーブ」よりもさらに”何もないところ”へ車を走らせた先にあって、確かに知らないと絶対に行かないような場所だ。

その自然スポットの名前は、「ナチュラル・ブリッジ」。

誰も知らない、隠れた景勝地。名前からして、きっと川の流れや浸食でできた自然の造形美があるに違いない・・
先日ワイトモケーブを訪れた際、ここ一年くらいずっーと行きたいと思っていたこの場所に、ようやく行くことができた。さて、いったいどんなところだったのだろうか??




ワイトモケーブのその先へ!「ナチュラル・ブリッジ」を探しに。

オークランド観光を知り尽くす友人がおススメしてくれた「ナチュラル・ブリッジ」は、ワイトモケーブからさらに30分、山中に車を走らせた先にある。

こうしてみると、確かにまったくノーマークというか、ワイトモケーブよりさらに西に行くという発想はしたことさえなかった。こんな場所に、グーグル地図にも名前が載っているような立派な景勝地があったのか。

行きかたは簡単だった。ワイトモケーブまで行けば、あとは車でひたすら一本道を西に進むと、右手にジャリのパーキングスペースと看板が見えてくる。事前情報なしでいったので「1時間くらいトレッキングしてたどり着くのかな?」と思っていたら、現地の案内板には「Natural Bridge : 5min」・・たったの5分!拍子抜けしつつも実際歩いてみると、川沿いに森の中を歩いて、ものの数分で巨大なアーチが見えてきた。

ナチュラル・ブリッジへのハイキングコース

予想以上の巨大な”ブリッジ”。ひんやりした静かな空間に佇む・・

森の中の川沿いにコースが伸び、しばらく歩くとその先にちょっとした洞窟みたいな大きな影が見えてきた。

「川が削ったアーチ状のちょっとした自然の造形・・イメージ通りというか、まぁそんなところかな?」

・・と思ったのもつかの間、目的地には、わずか5分でたどり着くにはもったいないくらいの、予想をはるかに超える自然の橋・・というか、もはや山の一部が丸ごとえぐられたような広い空間があった。その下には川が流れ、高い天井は両端を山々とつながっている。まさしく”ナチュラル・ブリッジ”と呼ぶにふさわしい自然の造形美だ。

Natural Bridge by Flicker
Natural Bridge

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現地の案内版によると、現在流れている川はもともとは地中深くを流れていたようだ。
それがだんだんと浸食作用によって天井が崩れ、たまたま残った天井の一部が「Natural Bridge」と呼ばれるようになったという。

そもそもナチュラル・ブリッジのあるワイカト地域は、元・海底で石灰石の土地なので浸食作用が起こりやすい。観光地として名高いお隣のワイトモケーブ群も同じように石灰石が川に削られてできたものだ。

海底の隆起から始まった、数千万年をかけた大地の動きそのものが目の前にある・・・ナチュラル・ブリッジはニュージーランドという大地そのものの成り立ちの写し鏡だ。うす暗く肌寒いブリッジの中に佇み、なんだか途方もない場所にお邪魔しているんだなぁと思うのだった。

化石も見つかる!ちょっとした牧草地ハイキングが気持ちいい

ナチュラル・ブリッジのその先にはちょっとしたハイキングコースが続いていて、ループ状になっているので周辺の牧草地を歩いて駐車場まで戻れる。30分くらいのお手軽ウォークだし、せっかくだからちょっと歩いてみよう。

ナチュラル・ブリッジの周囲を歩くようにハイキングコースが設置されている。奇岩があって面白い。

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コースはちょっとしたお散歩に最適だった。牧歌的な牧草地ハイキングに加えて、所々に浸食されて奇妙に削れた石灰石の奇岩も見られ、貝殻などの化石も見つけることができた。ナチュラル・ブリッジまで5分歩いてトンボ帰りではもったいないし、ワイトモの雰囲気をゆっくり歩いて味わってみても面白いと思う。

Last Updated on 2022年9月25日 by 外山みのる

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