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チャンスは数年に一度!ニュージーランドの飛べないオウム『カカポ』に会いに行ってきた!

チャンスは数年に一度!ニュージーランドの飛べないオウム『カカポ』に会いに行ってきた!

2018年9月28日。この日は僕にとって、ちょっと特別な日になった。
なぜなら、総数148羽しかいない(2018年現在)ニュージーランドの飛べない鳥の一種「カカポ」に、10年以上も想い焦がれた末にようやく会うことができたからだ。

まんまるでかわいい、それでいて珍しい特徴を数多く持ち合わせた不思議な鳥「カカポ」との初対面の様子を、写真や動画を使って紹介してみよう。

カカポに会いに、はるばるダニーデンへ!

kakapo by Flicker

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 kākāpō 。「カカ」は現地のマオリ語でオウム、「ポ」は夜を意味する、ニュージーランド原産の夜行性のオウム。オウムとしては世界一重たく、翼は退化して飛べないのもまたオウム類では唯一。飛べないことが災いして、人間のハンティングや外来哺乳類の捕食によってここ数百年で数を減らしており、今ではわずか148羽を数えるのみになってしまうなど受難が続く鳥だ。

そもそも、この貴重な鳥・カカポに一般人が会える機会は、限りなくゼロに近い。150羽足らずのカカポはそのすべてが離島の、しかも政府の許可がないと入れない特別な島に保護されているからだ。「カカポに会いたい!」と思ったら、保護プロジェクトのチームに入るか、ネイチャー系のテレビ・クルー等になって島に入るほかないと言っていい。

ただ、それでは一般の人に保護活動の大切さを知ってもらうことができないし、実際に見ないことにはこの鳥の魅力も伝わらない・・そこでNZ政府は、幼いころに病気をしたおかげで人に慣れてしまい、人間を怖がらない・・どころか、好きになってしまったカカポ「シロッコ sirroco」くんを親善大使として派遣(という名の一般公開)するようになっている。

シロッコ君は数年に一度、NZ本島に派遣されてくる。2015年を最後に派遣は見送られていたけど(というかトランスミッターが外れて行方不明だったらしい笑)、2018年は再びこの親善大使が本島にやってきてくれた。場所は、南島・ダニーデンのオロコヌイ保護区。オークランドに住む僕は、即決でダニーデンへの航空券を確保し、カカポを見るためのナイトツアーに申し込んだのだった―――。

テレビ番組「世界の果てまでイッテQ」や、NHKスペシャル「福山雅治の最後の楽園」など、さまざまな番組で取り上げれるようになったニュージーランドの不思議な鳥たち。その中でもとりわけ人気なのが、『カカポ』という鳥だ。オウムの仲間なのに空を飛べず、数が少な…

想い焦がれて10数年・・ついにカカポツアーが始まった!

一羽の鳥を見るため、オークランドからダニーデンへ。

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ダニーデン空港でレンタカーを借りて、市内のホテルにチェックイン。日没が近くなったころ、市内から車で30分ほどの距離にある保護区「Orokonui Sanctuary オロコヌイ・サンクチュアリー」に向かった。

僕がカカポに会いたいと思い始めたのは、2006年ごろ、およそ10年以上も前になる。当時の僕は「自然保護系のボランティアがしたい!」とバックパック一つでNZ各地を回っていて、カカポツアーがあるとの情報もキャッチしたのだけど、開催地(確かウェリントンだった)まで行くことが金銭的に^^;できず泣くなく断念。10年以上たってNZに移住し、今回ようやく当時の後悔を取り返すチャンスが巡ってきたのだった。

orokonui sanctuary in Dunedin

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さて、オロコヌイ保護区。数々の貴重な野鳥が暮らすこの森の一角に、カカポが住む観察小屋があるという。レンジャーから簡単な説明を聞いたら、すっかり暗くなった森の中へ入っていく。さぁ、いよいよホンモノのカカポとご対面だ。

ガラスの向こうで動き回るシロッコ君。なんて不思議な生きものだろう!

カカポツアー。ガラス張りの小屋に、シロッコ君がいる。2018

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暗闇の中に浮かぶガラス張りの小屋。
中には草木が植えてあり、またガラス面に沿ってカカポが歩けるよう木の幹が渡してある。シロッコ君はどこだろう!?・・と思ったら、いた!いた!人が集まってきたのを見て、茂みの中から出てきてくれた。

歩き回るシロッコ君。スマホでの撮影は困難を極めた(苦笑)

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最初の感想は・・「けっこう大きい!」だった。(普通でスミマセンw)

大きさはちょっと大きめのニワトリくらいなんだけど、ずっしり感がすごい。きっと持ち上げたら重たいんだろうなぁと思っていたら、付添いのレンジャーさんが「シロッコ君は体重4キロもあるんだよ」と教えてくれた。

貴重なカカポツアーの実際の映像も撮れた。↓ 大きさ感やのそのそ歩く歩き方が伝わるはずだ。

カカポの羽の美しさに感動

それから感動したのは、カカポの羽の美しさ。

カカポの美しい羽。

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目を奪われるとはこのことで、目の前で立ち止まってくれた時はそのあまりの美しさに言葉を失ってしまった。濃淡豊かな緑が不規則に並ぶカカポの羽は、上空の猛禽類の目を欺くには最高のカモフラージュだ。だからカカポは危険を察知するとその自慢のカモフラージュを最大限に活用するべく「防御態勢」を取る。・・・つまり、「うずくまって動かなくなる」^^;!ただ、猛禽には有効だったこの地蔵作戦も、人間が持ち込んだ野ネコやイタチには通用せず、むしろ格好の餌食になってしまった。だからこそ数を減らしてしまったというのは、なんとも皮肉な話だ。
それでも、目の前で立ち止まったその美しい羽は、この地の生き物が数千年かけて創り上げた芸術を垣間見ているようだった。

次こそは、実際の保護区へ!

アイドルらしく、カメラ目線で立ち止まってくれるシロッコ君

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約30分間、アイドルの握手会みたく、だれもがガラス張りの小屋に頬をこすりつけるようにして”森のアイドル”に目を奪われていた。まん丸な体、美しい模様、飛べない翼・・ニュージーランドという土地が創り上げた不思議な生きもの、カカポ。彼らがガラス張りの小屋を飛び出して、安心して暮らせる森を取り戻すことも、僕らの世代がするべき仕事なのだと、シロッコ君を前に想うのだった。

最後にちょっとお願いというか宣伝。僕個人としてはニュージーランドの自然保全の活動に今度しっかり足を踏み入れていきたいと考えていて、その一環として日本からのNZの鳥やカカポ関係の現地取材があれば喜んで同行させてもらいたいと思っています。NZ現地で取材や通訳の必要があれば、ぜひご一報ください。お待ちしてます:)

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