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カイコウラ地震続報:海底が2m隆起!アワビやイセエビが取り残される

NZ時間の2016年11月14日の深夜0時ごろに起こったマグニチュード7.8の大地震。
南島のハンマースプリングスと言う温泉地付近を震源地として、南はクライストチャーチから北島のウェリントンまで、現在進行形で多くの被害をもたらしている。その中心となったのはホエールワッチングやドルフィンスウィムで有名な観光地『カイコウラ』という町で、初夏の週末とあって観光客もおおく被害に遭ってしまった。約1週間が経過した現在では、陸路や海路も確保され、本格的に街の復興が始まろうとしている。

さて、連日報道されているニュースの中で、思いがけずカイコウラの自然の豊かさを示してしまった”被害”があった。あまりに衝撃的な写真だったので、今日はそんな一枚を取り上げてみたい。

カイコウラ地震によって海底が2m隆起

上の映像はカイコウラ周辺の海岸の様子だ。地震の前まで海底にあったのであろう海草が陸にあがってしまっているのが見てとれる。ちなみに、これは干潮時というわけではなく、地震による隆起が原因のようだ。

水深2mにあった海底がなんの前触れもなく地上に出てきたため、そこにいた海底の生き物たちもそのまま陸に揚がってしまい、不本意な形ながら、ニュースをみる僕たちに「カイコウラの海の豊かさ」を伝えることにもなってしまった。

陸に取り残されたアワビ、イセエビ・・

たとえばニュースサイトで上がっていたこちらの写真。パウアと呼ばれるアワビがびっしりくっついている岩、そして海草のベッドの上を歩くクレイフィッシュ(イセエビ)・・。そしてイセエビを数えて歩く男性の映像。

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カイコウラで地震で隆起した海底。パウア(アワビ)がびっしり見える。photo by StuffNZ
こちらは”座礁”したイセエビ
こちらは”座礁”したイセエビ Photo by StuffNZ

高級食材というイメージの強いアワビがこんなにも岩にへばりついている映像を観ると、「こんなにもカイコウラの海は豊かなんだ・・」と思わずにはいられない。

僕はカイコウラ周辺の海辺を走る高速道路を何度も利用したことがあるけれど、岩という岩の上にオットセイが寝転がっている光景は何度見ても驚かされる。高速道のすぐそばの芝生で寝転がっているやつもいて、驚きを通り越して呆れてしまうくらいのオットセイの数だ。鯨やイルカのツアーも人気だし、ブルーペンギンも見ることができる。しかし、そうした大きな生き物ばかりに気をとられてしまいがちだけど、それらを支える海の豊かさがあってこそのカイコウラなのだと、こんな不本意な形だけど、きっとこのニュースで多くの人が知り、どう向き合っていくのかを考えるきっかけになったのではないかと思う。

最後にこちらの映像。
陸に揚がったアワビを一生懸命取っている・・のではなく、アワビを救おうと地元の人たちが自発的に海に帰してあげている様子が映されている。目先の利益に捉われず、海を守ろうとする人々。僕はなんだか、この映像をみてさらにカイコウラが恋しくなりましたよ。

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園芸/造園/個人ガイド/コラム外山みのる
ニュージーランド(オークランド)在住。20歳でNZワーホリ後、海外自転車旅や山小屋バイト等を経て再びNZへ。移住を目指して家族で奮闘中。お仕事は園芸や造園、個人ガイド、コラム執筆。

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