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思いがけない大苦行!! トンガリロ国立公園2泊3日のトレッキング (DAY1)

思いがけない大苦行!! トンガリロ国立公園2泊3日のトレッキング (DAY1)

トンガリロ国立公園の”グレート・ウォーク”と呼ばれるトレッキングの体験談を、『思いがけない大苦行!! トンガリロ国立公園2泊3日のトレッキング』と題していくつかの記事に分けてお伝えしている。

最初の記事は《概要編》と題して、グレートウォークやトンガリロ国立公園に関して知っておきたい情報を書いた。

今回は初日の行程、ふもとのベースの町「ファカパパ whakapapa village」から、僕が泊まった一泊目の宿、「オツレレ Oturere Hut」までの行程を写真とともに紹介していきたい。

Day1:Whakapapa town – Oturere Hut (8H)

トンガリロ 国立公園 ニュージーランド 北島 tongariro
初日の見どころ、タラナキ滝

出発前日に泊まった国立公園内の宿は、日の出ごろとあってまだがらんとしていた。チェックアウトの代わりに部屋のカギを誰もいない受付のポストに投げ入れると、長旅に備えてザックの肩紐をしっかり整え、ジャケットを着こんだ。麓の町とはいえ、すでに標高は1,100mあって肌寒い。外に出てみると珍しいほどに空は晴れ渡り、遠くに山々が見渡せた。トレッキングには最高の天気だ。

トンガリロ 国立公園 ニュージーランド 北島 tongariro
トンガリロのふもとにはブナ林が広がる。

歩き出すと、苔むしたブナ林とタソック草原が交互にあらわれ、タラナキ・フォールスという大滝を超えたところから一面の背丈の低い大草原のような雰囲気になった。

とにかく、トンガリロは景色がケタ違いに広い。2千メートル級のナウルホエ山のすそ野はまるで富士山のように傾斜もゆるく広がり、黒々とした胴体を太陽のもとにさらしている。風もなく、時折観光用のヘリコプターの音が聞こえる程度だ。

トンガリロ 国立公園 ニュージーランド 北島 tongariro
テント一式を背負って歩くのは、平坦と言えど骨が折れる。

 

起伏のほとんどない平原を、予定通り5時間かけて歩きぬき、「ワイホホヌ (Waihohonu Hut)」という山小屋についた。(注:この時僕は通常とは逆回り(反時計回り)に歩いていた。)whakapapa-Waihohonu間には大した起伏はないものの、やはりテントや食料その他一式を背負っての5時間はそれなりにきつい。本来はここで一泊するはずが、予約が取れなかったために先にすすんで、もう一つさきの山小屋までさらに3時間歩かなければならない。

ワイホホヌの宿番の女性レンジャーは、
「この先6つの丘があって、最初の森のある丘がいちばん手ごわい。川は3つ超えて・・」

と、これまで何百回も言ってきたのであろうセリフを定型文のように発して道の先を教えてくれた。実際行ってみると確かに丘は6つあった。しかしその丘にもまた無数の小さな丘があって、実際には何十も丘を越えている気分だ。

活火山のナウルホエ山に近づいているためか木々はまばらで、膝丈くらいの灌木や地衣類がいつまでも続いている。歩いても歩いても景色が変わらない。道の先々まで見渡せる砂漠のような景色も見慣れると、ひたすらもくもくと歩く苦行のような様相になってきた。しかも、ここのところすっかり”山歩”がご無沙汰だったところに急にテントを担いで長く歩いたせいか、足の関節も痛み出してきた。やがてこの痛みとは、最後まで付き合うことになる。

トンガリロ 国立公園 ニュージーランド 北島 tongariro
ワイホホヌ小屋を超えて、一つ目の丘から振り返る。この広がりよ!

 

小雨が降り始める夕刻になって、今日の宿「オツレレ Oturere Hut」に何とか着いた。
狭い山小屋を嫌ってテントを張ったが、これは正解だった。小雨が止むと富士山のようなナウルホエ山が背後にそびえ、単調だった景色もふたたび”圧倒的な広がり”と映って景色を彩ってくれた。足を引きずって歩いた一日への、束の間のご褒美のようだ。

こう書いてみると、景色一つとっても見方次第なのだとつくづく思うが、人間の目はよくできている、と言ってもいい。ただただそこにあり続けるナウルホエ山を前に、疲れも忘れてそのすそ野の広がりに見入った。

トンガリロ 国立公園 ニュージーランド 北島 tongariro
初日のテント場オツレレ小屋。背後にナウルホエ山がそびえる、最高のロケーション。

夜19時をまって小屋番のレンジャーが皆を集め、説いて話してくれた内容がまた面白かった。この国立公園や地域のことを知り尽くしているのだろう、明日のルートの解説だけでなく、トレッキングが終わった後のおすすめのカフェやビールの飲めるパブのことなども話してくれた。荒野の真っただ中にいてビールの話をされるというのはなかなか酷な話で、皆手元にビールがないことをみんなして悔しがった。そうかと思えば、

「トンガリロ国立公園は活火山。もし万が一噴火した場合はここが避難場所である。しかし、ハット安全な場所に建っていて火砕流はこないはずだから、一同安心してほしい。」

と荒々しい自然の真っただ中にいることを暗に忠告し、こちらの緊張感をよい具合に高めてくれるのだった。
さて、翌日はエメラルドレイクという火山湖を見るべく峠へ。ここでも一波乱起きるのだった・・

DAY2-3の記事へ ↓

思いがけない大苦行!! トンガリロ国立公園2泊3日のトレッキング (DAY2-3)

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