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オークランドにこんな場所が・・!ワイタケレ最南端で絶景トレッキング!

オークランドにこんな場所が・・!ワイタケレ最南端で絶景トレッキング!

※2022年追記:ここで紹介しているコースの一部(Kura Track)は現在カウリ・ダイバックという木々の病気が進行している関係で、立ち入りが禁止されておいる。再オープン時期は未定。詳しくはオークランドカウンシルのウェブページで、最新のコース状況がアップデートされている。

 

オークランド地域には全部で26もの自然公園(regional park)がある。そのうち最も遊びがいがあるのは、なんといってもオークランド西に広がるワイタケレ自然公園だろう。

ここは1万6千ヘクタールという広大な自然がそのまま残された貴重な原生林地帯。ハイキングコースがとてもよく整備されており、その長さはなんと250キロにも及んでいる。海に接するので自然環境も多種多様、一つ一つのコースが個性豊かで魅力的だ。

今回歩いてきたのは、ワイタケレ自然公園最南端のワティプ(Whatipu)
岬の先端を歩くトレッキングコースは、さんざんオークランド地域を歩いてきた僕でも、あっと息をのむような絶景の連続だった。ワイタケレの中でもトップクラスのワティプの絶景コースを紹介しよう。




ワイタケレ最南端・ワティプの絶景。「オマナワヌイ・トラック」

コース名:Omanawanui Track – (Signal House track) – Kura Track

【レベル】中級(上り下りが多い。多少の急登あり。)
【タイム】3時間半
【距離】7.8km
【コース内標高差】240m
【見どころ】ワイタケレの“秘境”から眺める、タスマン海、マヌカウ湾の絶景!

まず、コース入口にたどり着くまでがちょっとした冒険だ。ワイタケレ自然公園の南部を海沿いに車で走り、小さな町Huiaを過ぎるとまったくの未舗装の山道に入っていく。日本と違ってガードレールなど大してないので、峠のジグザグはこれが結構気を使うのだ。

5キロほどもうもうと土煙を上げて進むと、ワイタケレ最南端のワティプ(Whatipu)に到着。
ここは街ではなく、キャンプ場が一件あるだけの公園のようなところ。僕は友人らとここでキャンプを張り、周辺の山に登ることにした。

ワイタケレ、ファティプのキャンプ場
ワイタケレ、ワティプのキャンプ場。僕はここでキャンプをした。

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さて、登山地図を見ると、ワティプのキャンプ場から3時間ちょっとで歩ける海沿いのコースがある。それが「オマナワヌイ・トラック Omanawanui Track」という舌を噛みそうな名のコースで、標高241mの山頂を目指して海沿いの山を歩き、帰りは谷側の別のコースを歩いてキャンプ場まで戻ってくる。僕らはキャンプ泊の翌日、朝のひと運動として歩いてみた。

ワイタケレ一の絶景を堪能!

キャンプをした翌朝は気持ちのよい晴れだった。簡単な朝食をのんびり楽しみ、テントはそのままにさっそく海沿いの山頂目指して歩き出した。

コースはまず草原の山を登って標高を稼いでいく。キャンプ場がだんだん小さくなって、どんどんタスマン海の景色が視界に入ってくる。いきなりの絶景に、そしてオークランドからたった一時間たらずの場所とは思えない”ありのまま”の自然に、ただただ驚くばかり!

ワティプのトレッキングコース序盤。低木や草の茂みを登る。奥にタスマン海
ワティプのトレッキングコース序盤。低木や草の茂みを登る。奥にタスマン海。
反対側の景色。ワイタケレの原生林だ。
反対側の景色。ワイタケレの原生林だ。

 

ジグザグにとにかく標高を稼ぐこと約30分で頂上らしき場所に出た。
頂上には分岐があって、右手に折れれば往復20分くらいのサイドトリップ「Signal House Track」へ。その名の通り先端に灯台があり、キレイな三日月の形をしたビーチがあった。

タスマン海とビーチ。絶景独り占め!
タスマン海とビーチ。絶景独り占め!

 

サイドトリップを終えれば、あとは海沿いの(そして崖っぷちの)トレッキングが始まる。
地図上では大きなのぼりはないけれど、細かいアップダウンが多く、言ってみればちょっと玄人好み。
けっこう疲れるけれど、海からの風が気持ちよく、どこを見ても海・崖・森・空の絶景は最高の癒しだ。

最も標高の高い241mからの景色。キャンプ場もわずかに見れる。奥はタスマン海。
山頂からの景色。キャンプ場もわずかに見れる。奥はタスマン海。
マヌカウ湾と吹き抜ける風が気持ちいい。
Omamawanui track。僕が握っているのはお菓子(笑)

オークランド地域のトレッキングコースは基本的には優しめのコースが多いから、このワティプみたく歯ごたえがあって、「ちょっと苦労した末に得られる絶景!」といった雰囲気が楽しめるコースは実は意外と少ない。その点、ここワティプは未舗装地域の地の果てのような雰囲気も相まって「登山を楽しんでいる!」という気分が味わえた。

オマナワヌイ・トラックは道路(未舗装路)にぶつかって終点となり、道路の反対側にある谷側のコース「クラ・トラック」へと進む。クラ・トラックは打って変わって森の中のコースで、復路として使えば下りがメインで歩きやすい。森林浴を存分に楽しんでワティプのキャンプ場に戻ろう。

マヌカウ湾沿いを歩くオマナワヌイ・トラック
マヌカウ湾沿いを歩くオマナワヌイ・トラック

このワティプは、個人的には秘境のような雰囲気も相まって、ワイタケレではベストなトレッキングコースではないかと思う。
キャンプも合わせて、ぜひまた訪ねてみたい場所だ。

そのほかのトレッキングコース情報はこちらから!

Last Updated on 2022年9月24日 by 外山みのる

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COMMENTS

  • Comments ( 2 )
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  1. 先週Omanawanui Track – (Signal House track) – Kura Trackのコースを行きたくて現地まで行ってみましたが、スタート地点よくがわからず、ここかなと思われる山の上に続く道も進入禁止になっていました。
    またNZに行くことがあればトライしたいのですが、入り口に目印などありますか?

    • 情報アップデートしました。別記事にはしておりましたが、現在ワイタケレの森のほとんどのコースは木々の病気のために立ち入り禁止になっています。再オープン時期は未定です。

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