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カイコウラ地震:野生生物も受難・・最大50%の生息地が失われる。

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NZ時間の2016年11月14日の深夜0時ごろに起こったマグニチュード7.8の大地震。
南島のハンマースプリングスと言う温泉地付近を震源として、南はクライストチャーチから北島のウェリントンまで、現在進行形で多くの被害をもたらしている。その中心となったのはホエールウォッチングやドルフィンスウィムなどで有名な観光地『カイコウラ』という町で、初夏の週末とあって観光客もおおく被害に遭ってしまった。

一週間たってようやく孤立状態にあったカイコウラにも支援が入り、ほぼすべての観光客はヘリで救出されたと先日オークランドのテレビでもニュースになっていた。陸路も確保され、これから住民や観光施設の復興が始まるだろう。

さて、そうすると次に調査・支援が必要となってくるのは、カイコウラの観光の生命線ともいえる、この地に暮らす野生生物たちだ。中にはかなりダメージを食らった野鳥もいるようだ。生き物たちにどんな被害があったか、簡単にまとめてみよう。

NZ Fur seal (オットセイ)

NZ fur Seal ニュージーランド オットセイ
カイコウラで出会ったニュージーランド オットセイ

カイコウラから北にすぐのオットセイ保護地域、Ohau Point と呼ばれる生息地が土砂崩れで流されてしまったようだ。赤ちゃんオットセイが見られる場所として観光客にも人気があった場所で、回復までにはかなり時間を要するかもしれない。「周辺には逃げられる岩場もたくさんある」とNZ環境省は伝えていて、安全な生息環境の確保が今後の課題になりそうだ。

Hutton’s shearwater (ニュージーランド・ミズナギドリ)

Hutton's Shearwater

今回のカイコウラ地震で最も被害の大きかった野生生物がこのニュージーランド・ミズナギドリ。NZのカイコウラ周辺にしか住んでいないNZ固有の鳥だが、地震によって最大50%もの生息地が破壊されてしまった。

もともと生息数が10万羽ほどと絶滅危惧種(Endangered)になっていたところ、一気に半分の生息地が奪われてしまった格好だ。

「1回の繁殖につき1羽のヒナを育てるミズナギドリは回復に時間がかかります。ちょうど繁殖期に地震があったことも、回復を遅らせる要因になるでしょう。」と海鳥の専門家カレン・ベアードは語っている。

Blue Penguin (リトル・ブルー・ペンギン)

カイコウラはブルーペンギンの繁殖地でもある。ペンギンについては地元の環境団体が2羽の死骸を確認したものの、緊急におこなった調査では、営巣地は無事で、むしろ例年以上のヒナが確認されたようで、ブルーペンギンについては被害は少なかったようだ。

まだクジラやイルカについての調査は上がってきていないので、またニュースを見つけ次第アップしたいと思う。

 

 

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園芸/造園/コラム外山みのる
ニュージーランド在住。20歳でNZワーホリ後、海外自転車旅や山小屋バイト等を経て再びNZへ。お仕事は園芸や造園、コラム執筆等。

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