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実証!砂浜の高速道路・90マイルビーチは普通車で走れるのか?!

実証!砂浜の高速道路・90マイルビーチは普通車で走れるのか?!

NZ北島の先端・ケープレインガを目指す旅行者にとって、「90マイルビーチ」と呼ばれるビーチは必見スポットだ。ここは名前の通りの長大なビーチを利用したアクティビティが盛んで、特に大型バスでビーチを疾走するツアーは北島周遊のハイライトの一つとなっている。世界広しといえども、ビーチを時速100キロで飛ばすその爽快感は90マイルビーチでしか味わえないものだろう。(↓こんなやつ)

90mile beachをバスで走るツアーは大人気のアクティビティ by Must Do New Zealand

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さて、この「90マイルビーチ」。実のところ観光バスだけでなく、ビーチながら地図上の扱いはごく普通の(!?)一般道路なので、車さえあれば自分で走っていいことになっている。僕も先日、日本からの友人を手荒に招待しようと普通車で90マイルビーチを走ってみた。情報不足からくるトラブルはあったものの無事に”完走”できたので、今回はその時の苦労話を載せてみよう。

速度無制限、砂浜の高速道。ビーチの入口で冷や汗をかき、アクセルべた踏みで駆け抜けた先の出口は、まさかの川の遡上・・。道中に撮った動画を中心に、「90マイルビーチは普通車で走れるのか?」を検証してみたい。

ナインティ・マイル・ビーチ。北島の北端にある”ビーチの高速道路”

ニュージーランド最北端「ケープレインガ」。北島を周る旅人の多くが目指すその北の果ての途中に、もう一つ見逃せない観光地がある。それが「90マイルビーチ」と呼ばれる、NZ北島の誇る超ロングビーチだ。


(※上の地図でカイタイアkaitaiaより北西側の長いビーチが90マイルビーチ!)

ここはビーチながら砂が締まっていて固く、車も通行できることから、バスやバンでビーチを疾走することが一つのアクティビティとして定着している。実際、ケープレインガへ行くツアーは必ずと言っていいほど90マイルビーチを通るはずだ。

「90マイルビーチ」(=約140km)というものの、実際の長さは88キロ。この名の由来は諸説あるが、初期入植者が馬に乗ってこのビーチを通過するには3日かかったことから、通常馬の1日の移動距離は30キロ×3日=90マイル、そこから90マイルビーチと名が付いたという。

でも、現代なら車でたった1時間弱・・いかにも簡単そうだ。しかし、僕が実際に走ってみたところ、ビーチ自体は固くて快適だが、入口と出口はかなり曲者で、通行には細心の注意が必要だった。

90マイルビーチの入口でさっそくトラブル!?4か所ある出入口を見極めよ

ちょっと話が飛ぶようだけど、90年代にニュージーランドの主要トレッキングコースをほぼ制覇し、その全情報をまとめたネイチャーNZの先駆者的なページで、秋場研氏の『ニュージーランド・トランピング&温泉情報』というのがあって、ここに「90マイルビーチをバイクで駆け抜ける」という記述がある。僕が「90マイルビーチへの自家用車乗り入れ」を調べた時は、20年も前の情報ながら秋場さんのページ以外には有益なページは見当たらず困ってしまった。
「20年も前の情報・・信用できるんだろうか?」
そうは思いながらも、他に情報源はない。藁をもつかむ思いでこのページを暗記し、現場に向かったのだった。

車で北上してきた場合、最初にビーチ乗り入れをトライするのは、もっとも南にある出入り口「ワイパパクリ・ビーチアクセス」だろう。(入口のそばにホリデーパークがあるので、そこをgoogle mapに登録して目指すといい。)
僕らも意気込んで「ワイパパクリ」に行ったが、結論からいうとこの入口は30分以上悩んだ末に断念した。理由は・・・動画をご覧いただこう。

そう、このエントランス部分だけ砂が深いのだ!
4WDの車がふらつきながら通過していく。普通車でも行けないこともなさそうだけど、スタックする確率も高そう・・。観光バスはここをメインのエントランスとして使っているようで、ちょうど目の前を通った一台のバスは助走をつけて唸りをあげて走り抜けていった・・どうやら、普通車では難しそうだ。

暗記した秋場さんのページによれば、90マイルビーチの出入り口は全部で4か所あり、下から2番目の入口の方は走りやすいらしい。そこで次に向かった2番目の出入り口「フカテレ Hukatere Rd」は打って変わって地面が固く、僕らはここから難なくビーチに入ることができた。どうやら、普通車でビーチへアクセスするならフカテレが確実みたいだ。


(90マイルビーチの出入り口4か所を地図にしてみた。僕らは下から2番目の入口から入って、4番目で脱出した。)

90マイルビーチの2番目の入口「hukatere Rd」
90マイルビーチの2番目の入口「hukatere Rd」。ここは普通の未舗装路のようで地面が固い。

普通車で90マイルビーチを走る!!

ビーチに入ってしまえば、もうこっちのものだ。
砂浜はアスファルトのように固く、快適そのもの。

総延長88キロの砂浜の高速道路を走り抜ける。
「豪快」という言葉がぴったりの、ニュージーランドらしい、記憶に残る最高のドライブだ。

90マイルビーチにて。僕の愛車・日産ティーノ(普通車)。よく走ってくれた!
90マイルビーチ
90マイルビーチ。中間地点の「ブラフ Bluff」から撮影。

90マイルビーチの出口はまさかの「川」!!悩まず一気に駆け抜けよ

90マイルビーチの普通車走行において、最も気を付けるべきはその出口だろう。ビーチから、内陸にある砂丘滑りで有名な「sand dune」の駐車場までの道のりが最も険しいからだ。

上述した秋場さんのページによれば、

この出口は Stream(小川)で、道があるわけではなく膝下くらいの流れのなかをさかのぼって行きます。

・・とだけあって、この必要最低限の説明がより不安をかきたててくれる笑。

90マイルビーチを北上するにしたがって、ビーチの上を流れる小川が多くなってくる。やがて右手に巨大な砂丘が現れ、google map上もそろそろかな・・というところで、比較的大きな川が現れ、そこで轍の多くが消えているのが見えてくる。どうやらこの川から内陸の方に入っていくようだ。・・そう、ほんとに出口は川の遡上だったのだ!

90マイルビーチの出口は・・川!!
90マイルビーチの出口は・・川!!

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僕はテ・パキという地域を流れる「カウアエパラオア小川」という舌を噛みそうなこの川の前で車を停めた。ビーチ側には特に「ここが出口!」という看板はないが、多くの轍がこの川の方に入っていくので、割と分かりやすい。僕らはまずは徒歩で下調べ。川なので不安はあるが、くるぶし程度の深さしかないし、相変わらず砂は締まっていて固い。これならなんとか普通車でも行けそうだ。そうして意を決して走った様子が、こちら!→

川の中を走ったり、砂州のような場所を通過したりと、目まぐるしく道が変わっていく。停まるとスタックする恐れがあるから、ある程度の速度を出しながら、瞬時にもっとも安全そうなルートを選び取っていった。このドライブは誇張でもなんでもなく、この一年で最も緊張した瞬間だった。ゴール地点である砂丘の駐車場に着いたとき、車内に歓声があがったのは言うまでもない。

普通車で90マイルビーチは走れるか?の答え

こうならないように・・・photo by Nz Frenzy North Island New Zealand

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「90マイルビーチは普通車でも走れるのか?」
この答えは、YESでもあり、NOでもある。

僕はなんとか走り抜けたが、もし見極めを誤れば入口や出口で思い切りスタックする可能性は十分にある。行くなら細心の注意と、最高の準備をしてから出発しよう。具体的には、もしスタックした場合に自力で脱出できるように車に板切れを積み、youtubeなどで砂浜からの脱出方法に目を通しておきたい。最大限に準備して、なおかつ天気を読んで挑戦すれば、よほどのことがない限り自力で走破できるはずだ。

また、レンタカーでは砂浜を走ることができないことも押さえておこう。自分で買った車でのみ、トライ可能だ。

リスクはあるけれど、それを補って余りある思い出になる90マイルビーチの車走行。よい準備をして挑んでほしい。

 

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