マヌカ・ハニーというニュージーランド産のハチミツは世界的に人気がある。日本でも口コミで人気に火が付き、抗菌作用が強く、風邪予防に効果があると紹介されて、お薬のように一口ずつ口にする人も多いと聞く。
さて、そんなマヌカハニーの蜜源は当然ながら「マヌカ」というお花だ。マヌカハニーを知っていてもそのお花がどんな風に咲いているかを知っている人は意外と少ない。今日はマヌカはどんな植物なのかを紹介していこう。
マヌカの花はこんな花!
マヌカの花は実はとても小さくかわいらしい。ごくごく控えめな色かたちをしていて、大きさは1センチほどしかない。春の終わりから夏にかけて花が咲き、この時期は西洋ミツバチも大忙しに飛び回っている。
マヌカというのはフトモモ科の常緑低木といって、実は大人になっても3~4mほどにしかならない背の低い木だ。森の外れの日当たりのいい場所に育つので、ハイキングコースを歩いているとよく見つけることができる。マヌカの花はその一つ一つはとても小さいものの、木いっぱいに花をつけるので、初夏のマヌカの木は雪をかぶったように真っ白になる。そんな花いっぱいのマヌカの森にミツバチの巣箱を設置すれば・・そう、マヌカハニーができあがるというわけだ。
マヌカの木は実は1000年も昔から、花だけでなく葉や幹もさまざまな方法で活用されてきた。その辺のマヌカの用法は別の記事にしてあるので、あとで確認してみてほしい。
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実にややこしいことに、ニュージーランドにはマヌカとうり二つの樹、「カヌカ(Kanuka)」という樹もあって、生育場所もほとんど同じなので見分けるのがタイヘンだ。ちょっとした豆知識ということで、マヌカとカヌカの花の違いを見てみよう。
マヌカとカヌカの違い
カヌカという植物は、マヌカとほとんど同じ見た目ながら、まったく別種の植物だ。名前もさることながら、似たような場所に生えているので、素人目にはちょっと分かりにくい。
「マヌカが見たいのに、カヌカもあってよくわからない・・」
なんてことにならないように(なる人がどれだけいるかは分からないが笑)、以下に挙げる3点を注意して見てみよう。マヌカを正確に探し当てることができるはずだ。
まずは、カヌカの花とマヌカの花を写真で見比べてみよう。
そう、似たような花だけど、何かがちょっと違う。
お花で見分ける場合は、雄しべ&めしべが小さい方がマヌカで、うんと飛び出しているのがカヌカ。花弁が大きいのがマヌカと言ってもいい。
次に、葉っぱの固さも全然違う。
もしニュージーランドで実際に触る機会があれば触ってみよう。
葉っぱがチクチク固いのがマヌカで、柔らかいのがカヌカだ。これはさわり比べてみるととても分かりやすく、たいていお花と葉で識別が付く。
それでも分からないときは、一歩下がって全体を見てみよう。木を見て森を見ず、じゃないけど、慣れると森を見るだけで識別ができるようになる。下の写真を見比べてみよう。
マヌカは低木で3~5mほどにしか育たないが、カヌカは上の写真みたいに10メートル近くにも育つ大きめの木だ。背の低い森はマヌカ、高いのはカヌカの森だ。
マヌカハニーの本場ニュージーランドに足を運ぶ機会があったら、これらの知識を使ってマヌカのお花を見てみよう。ミツバチが飛び回るところを見れば、きっとお土産に買うハニーにも愛着がわいてくるはずだ。
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Last Updated on 2022年9月20日 by 外山みのる
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