秋になってスーパーで面白いフルーツを見かけるようになってきた。
それは小ぶりなフルーつで、一つ一つは大きなマスカットくらいなんだけど、商品名は「キーウィベリー」と名付けられている。
「キーウィ」なのに「ベリー」?この意外な組み合わせに興味がわいて、ちょっと割高だけどスーパーで見つけた一パックを買って食べてみた。
キーウィベリー、いったいどんな味のフルーツなんだろう?ついでにいろいろ調べてみたので、一緒にご紹介してみたい。
ニュージーランドの『キーウィベリー』を買ってみた
ニュージーランドの大手ショッピングセンター「カウントダウン」にて売られていた「キーウィベリー」。
ちょっと前に見聞きしてからずっと気になっていたので、
「ためしに買って食べてみよう。」
と購入してみた。

マスカットの粒を一回り大きくしたくらいの緑色のフルーツが1パックに10個くらい入っている。期待を裏切らないといいのだが・・
見た目こそキーウィには似ても似つかないけれど、切ってみるとこの通り!なるほど、皮ごと食べられるミニチュア・キーウィといった感じだ。

ぱくっと食べてみると・・
うん、甘くておいしい!
味は本家キーウィフルーツよりもかなり口当たりのいい甘さで、思ったよりも酸味が少なかった。キーウィフルーツの味よりも、グアバの実を食べてるみたい。奇抜な味ではないので食べやすいのがいい。これだけ美味しいならば、これから徐々に人気が出てくるのは間違いないだろう。
栄養価の高いキーウィベリー

このキーウィベリー、なんと「スパーフルーツ」とも呼ばれているフルーツで(英語サイトでは“スーパースナック”)、ビタミンCや食物繊維が豊富に含まれていて美容や健康にとてもよいのだとか。
栄養豊富なキーウィフルーツとビタミンC豊富なブルーベリーを足して二で割ったようなフルーツと言っていいのかもしれない。そのまま食べるだけでなく、サラダに入れたり、ブルーベリーのようにマフィンに入れたりなるほど、使い勝手もかなりよさそう。
キーウィベリーの原産は中国や日本
「キーウィベリー」について調べてみると、面白いことが分かった。
この「キーウィベリー」、大きさこそ違えど、本家キーウィフルーツと同じマタタビ科マタタビ属の植物なのだ。和名ではサルナシと呼ばれている。

キーウィフルーツの原産国は、中国や日本などの東アジア。今でこそキーウィフルーツといえばニュージーランドが主要産地として知られているものの、もともとは中国などの東アジア原産の植物をニュージーランドで品種改良したもの。それと同じような流れで「キーウィベリー」も、アジアからやってきてニュージーランドで有名になったのだろう。
原産国の一つである日本でも「ミニキウイ」の名で知られているが、流通量が少ないのでほとんど国産は手に入らないようだ。ニュージーランドが生産に力を入れ始めており、主に北島のベイオブプレンティ―地方のキーウィベリーがNZ全国や世界に向けて出荷されている。シーズンはキーウィフルーツと同じく、秋ごろから収穫が始まるようだ。
苗を買って育ててみたい、でも・・!?
さて、このキーウィベリー。ニュージーランドに住んでいる僕としては苗から育ててみたいと思って種苗の生産農家を探してみたけれど、どうやら決められた生産者だけが扱える植物のようだ。実はニュージーランドでは疫病の蔓延を嫌って、キーウィフルーツは一般者は育てることができない仕組みができている。厳密にはキーウィの苗の移動が許可制になっているため、実質、一般市民はキーウィを自宅で育てることができないのだ。
これと同じように、おそらくは「キーウィベリー」の苗も同じ科の植物ということでNZ国内の移動が制限されているのだろう。どの種苗会社でも取り扱っていないし、キーウィの苗を扱う会社が「キーウィベリー」の苗も扱っいるからだ。
その分ほかのメジャーなフルーツと比べてちょっと高いのがネックだけど、これからもお店でフルーツを買うより仕方がなさそう。
まだまだ流通量が少ないこの「キーウィベリー」、見つけたらきっと買って食べてみてほしい。きっと気に入るはずだ。
Last Updated on 2022年9月24日 by 外山みのる
ぜひ実生栽培に挑戦して見てください!
いいですね!タネを捨てたら、ちゃんと芽が出るのかな?試してみたら面白そうですね!