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3つ目の動物!?ニュージーランド『ムカシトカゲ』の、信じられない10の特徴

3つ目の動物!?ニュージーランド『ムカシトカゲ』の、信じられない10の特徴

変わった生きものが多いニュージーランドにおいてさえ、これほど変わった生き物はほかにいないと思う。
和名でムカシトカゲと言われる、ニュージーランドにのみ生息する生物、トゥアタラ(Tuatara)。最大で80cm、1kgを超えるこの大型の爬虫類は恐竜時代の生き残りとも言われ、それだけに生態や特徴を聞くと、まるで架空の生きものの話を聞いているような気さえしてくる。今日はトゥアタラについて、その驚くべき特徴を10つに絞って紹介してみよう。

トゥアタラの特徴1:3つ目の生物

Third Eye by Picturenew

 

トゥアタラには3つ目の眼がある。
しかも他の生き物にありがちな“目のようなもの”ではなく、ちゃんと眼球・眼窩(がんか)があって神経も通っている目だ。
「ちゃんと普通に両目があるのに、なんてもう一つ眼を持っているんだろう?」
この疑問はまだハッキリとした答えは出ていないが、どうやら第三の目は視力自体は持っていないようだ。その代わり、UVを吸収したり、光を感じ取って季節や太陽の周期を把握するのに役立っていると考えられている。第三の目は生まれてから半年ほどの間だけで、そのあとは不透明な鱗に覆われて、外からは見ることができなくなってしまう。

トゥアタラの特徴2:100歳以上生きる

とんでもなく長生きする生き物で、最大で100年以上は生きることができる。これは生き物全体を見ても長寿の部類と言っていい。南島インバーカーギルにあるサウスランド博物館の「ヘンリー」と名付けられた個体は推定で120歳とされている。

トゥアタラの特徴3:超低体温!体温はわずか5度~

長寿の秘密は、新陳代謝の低さ。体温は現代のトカゲ(20度前後)に比べて極端に低く、トゥアタラの体温は約5℃~11℃。つかまえて皮膚に触ると「冷たい!」と感じるほどの低体温なのだ。

トゥアタラの特徴4:温度によってオスメスが決まる

トゥアタラの性別は卵が産み落とされた後の温度によって変わるという不思議な特徴を持っている。
つまり、21度の環境では雌雄半々だが、それより高くなるとオスばかりが生まれ(22度で80%がオスとして生まれる)、それより低くなると今度はメスばかりが生まれる(20度で80%がメス)。

これは実はトゥアタラの将来にかなりの影響がある。地球温暖化の1度の上昇でも、長い目で見るとトゥアタラの絶滅の引き金になってしまうかもしれない。

トゥアタラの特徴5:若者は昼に活動、大人になると夜行性になる

トゥアタラは若いころは昼間に行動し、大きくなるにしたがって夜行性になるという変わった特徴を持っている。
これはおそらくトゥアタラが共食いをしてしまう性質を持つからで、夜行性の大人たちから身を守るために、子どもたちは昼に活動すると考えられている。

トゥアタラの特徴6:生まれはジュラ紀!

Tuatara

ムカシトカゲ目のトゥアタラが生まれたのは、今から2億年も前の恐竜時代。そのころの化石に現代のトゥアタラと瓜二つのものが多数見つかっていて、つまりトゥアタラは2億年も姿を変えず生きてきたらしい。生きた化石とも呼ばれる所以だ。

ニュージーランドが大陸移動によって現代の位置に移った後にトゥアタラが海を渡ってやってきたとは考えにくく、恐竜時代にあったゴンドワナ大陸にもともと住んでいた祖先がルーツのようだ。ゴンドワナ大陸の生物を現代でも見ることができるというのは、まるでSF小説の中の話のようだが、これが現実なのだからすごい話だ。

トゥアタラの特徴7:わずかに2種類が残るのみ!

ムカシ“トカゲ”とは呼ばれるが、トゥアタラは歯の並びやその他多くの生態的特徴から、トカゲではないまったく別の生き物だ。
ムカシトカゲ目ムカシトカゲ科の生き物は、恐竜時代には多数いたらしいが、現代では2種類を残すのみとなっている。いづれもニュージーランドに生息し、ひとつは普通のトゥアタラ(正確にはノーザン・トゥアタラ)、もう一種は北島と南島の間にある小さな島・ブラザー諸島にのみ生息するギュンダー・トゥアタラ。ギュンダーのほうは体に黄色い斑点がある。

トゥアタラの特徴8:マオリ語で“背中のトゲ”

tuataraというのはもともとマオリ語で、”背中のトゲ”という意味を持つ。
マオリ語の名前のついたNZの生き物は、このように見た目の特徴で名づけられていることが多い。

トゥアタラの特徴9:32の島に住む

Tuatara

かつてはニュージーランド全土にいたトゥアタラだが、実は本島ではすでに絶滅してしまっている。
原因は人間活動による生息域の破壊や、人間がもちこんだ外来種による捕食だ。
現在では32の沖合の島に分散して厳重に保護されていて、本島では唯一ウェリントンのジーランディア(Zealandia)という保護区に生息する。と言っても、やはりここも厳重に柵に囲まれていて、言ってみれば本当にある小島のような場所だ。

トゥアタラの特徴10:最大の敵はネズミ!

トゥアタラが数を減らした最大の要因は外来の哺乳類が天敵になってしまったことだ。特に大きなネズミはトゥアタラの子どもや卵を食べてしまい、最初の交尾まで10~20年かかるため繁殖率の極端に低いトゥアタラは一気に数を減らしてしまった。32の島々は、そうした外来の哺乳類らが入って来れないからこそトゥアタラが生きのびることができるのだ。

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