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巨大ゼンマイ「ママク」、マオリ族の食材を食べてみた。

巨大ゼンマイ「ママク」、マオリ族の食材を食べてみた。

このニュージーランドの地に約1000年も前から住み続けている民族、マオリ族。
先住民であった彼らは森に生き、鳥や植物などあらゆる食材を駆使して生活をしてきたと言われている。

さて、そんなマオリ族の食材の中でも、ひときわ大きく奇抜な食べ物がある。
ニュージーランドの、特に北島に多く見られる木のようなシダ、「ママク」と呼ばれる木性シダの新芽がそれだ。

先日ちょっとしたきっかけでその「ママク」を食べる機会があったので、このマオリフードがどんな味だったかレポートしてみよう。

ニュージーランドの木性シダmamaku

オークランドでマオリの食材「ママク」を採集!

僕はニュージーランドで造園業をしている関係で、よくお庭の木々の剪定や伐採も頼まれる。

先日伺ったお庭にはニュージーランド・ネイティブ(固有種)の木がいくつか生えていたのだけど、日当たりが悪いからかひょろっとしており、「伐採して。」と頼まれてしまった。その中にあったのが、高さ2メートルほどに育った木性シダ「Mamaku (ママク)」だ。

ちょうど新芽(コルと呼ばれる)もいくつか出ていたので、せっかくだからと電ノコでザクザクと新芽を切り取って、持ち帰ってきた。

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実はマオリ族が食べていた食材の採集は僕の最近のテーマでもあり、巨大なゼンマイのような「ママク」のコルは、一度食べてみたい食材だった。

ニュージーランドの太古の森に生きたマオリ族は、クマラと呼ばれるイモやタロなどを栽培する一方で、あらゆる森の植物を巧みに利用して暮らしていたという。現代でも彼らの森の知識は尊重され、いくつかの大学では「マオリハーブ」という学問さえあるほどだ。

彼らがどう生きたかを、彼らが食べていた食材を食べることで少しでも追体験できたら・・そう思っているところに、今回やっと一つのチャンスが巡ってきたのだった。

ママクの皮をむき、ひと茹で。さてお味は!?

さて、巨大ゼンマイ「ママク」。
ネットや文献を見ると、あまり詳しい調理法は載っていないものの、どうやら茹でて食べるようだ。

ママクの新芽(コル)。右は”毛皮”を剥いたあと。

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手のひらサイズの新芽(コル)はびっしりと毛に覆われているので、まずはまるで動物の毛皮を剥ぐようにむしっていく。
毛を取るとようやくそれらしい白っぽい肌が見えてきた。ちょっと育ちすぎたコルは皮が固そうだったので、皮むきをしてから、お湯を沸かした鍋に入れていった。皮をむいたところは、まるで納豆みたくネバネバだ・・。

毛皮を向くと、つるつるで真っ白に。
mamakuを茹でること約15分。

 

15分ほど茹でて、包丁がさくっと刺さるくらい柔らかくなったものから取り出していく。
湯気に混じって、ほんのりと山菜の香りがする。少し冷めるのを待ってから、いよいよナイフで切って食べてみることにした。

さて、お味の方はというと・・。

これが意外なほどさっぱりした味で、しかも、おいしい!
例えるなら茹でたブロッコリーの芯のような香りや食感に、ちょっとジャガイモの風味を加えたような味わいがする。
調理の時に気になったネバネバ感は感じられず、その代わりというか小さいコルも結構ボリュームがあって、僕は2つほど食べたらすっかり満足してしまった。

ママクをいただきます。奥のはためしに焼いたもの。茹でても焼いても、味はほとんど同じだった。

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ニュージーランドの北島なら割とどこにでも生えている木性シダの「ママク」。
きっとこの地に暮らすマオリ族にとっては、手軽に採収できてお腹も満たせるちょっとしたご馳走だったに違いない。森で見るママクは力強く、新芽が芽吹く様は躍動感がある。そんなエネルギーのある植物を食材として利用してきたからこそ、きっとマオリ族は力強い民族として今日まで生きてきたんだろう――ママクを頂きながら、そんなことを想うのだった。

オークランド周辺の原生林にも、まだまだマオリ族が食べていたとされる植物がたくさんある。今後も少しずつ紹介していけたらと思っている。

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