9月の下旬から10月ごろ、春のニュージーランドで、こんなピンク色がまぶしい木を見たことはないだろか?
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主にニュージーランドの北島で見られるこの「ピンク色の葉っぱがきれいな植物」。
僕のもとにも何件か「この植物はなんて名前ですか?」という質問が寄せられているので、きっと同じように疑問に思っている人がいるんじゃないかと思い、記事にしてみることにした。さて、どんな植物なんだろう?
NZの春に見かける「ピンク色の葉っぱの木」。名前は・・
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さっそく名前から入ってみよう。このピンクの葉っぱの植物。名前は
「チャンチン」(和名)
という。
「ちゃんちん??変な名前!?」と思うけれど笑、これは中国語の「香椿(シャンチュン)」から転じて「チャンチン」として日本で定着したものらしい。そう、もともとは中国の植物だったのだ。
ニュージーランドで見られるチャンチンは中国のものを園芸用に改良したもので、学名ではToona sinensis “Flamingo”(一般にはchinese toon チャイニーズ・トゥーン)と呼ばれている。ちなみに、葉っぱが鮮やかなピンク~赤色をしているのは春の時期だけで、徐々に色は落ちて白っぽくなり、夏には普通の植物みたく緑色になる。色の劇的な変化を追ってみるのもオモシロい。
ということで、このピンクの葉っぱの植物は、日本語では「チャンチン」、英語では「chinese toon」と言えば通じる。NZで見かけたら、「お宅のchinese toonキレイだね!」と家の人を褒めてあげよう。わざわざチャンチンを選んで植えてるくらいだから、きっとみんな自慢したがってるはずだ:)。
中国では「ベジタブル・ツリー」として食用・薬用に。
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園芸用に改良される前の自生種、つまり中国にある自生種のチャンチンは、食用として広く利用されているそうだ。
漢字では「香椿」と書くように、新芽は山菜特有のよい香りがする。ちょうどタラの芽と同じように、新芽は揚げたり炒めたりして中国ではよく食べられているという。また薬用としても利用価値があり、材木も固いので重宝されている。幅広く利用できるため、中国では広い範囲で植えられている植物だ。
近年僕の住むオークランドでは急速に園芸植物として人気を獲得しつつあるチャンチン。ひょっとしたら、10年もたてば桜に次いで春の風物詩的な存在になっているかもしれない。
参考:
・wikipedia – Toona sinensis
Last Updated on 2022年9月25日 by 外山みのる
私もこの木の名前が何なのか気になったいました。
散歩コースの公園に、2本あって、いつもきれいだなと思っていました。
教えてくれて、ありがとうございました。
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