国立公園や原生林にわざわざでかけなくても、ニュージーランドでは相当たくさんの鳥たちに出会うことができる。この記事では、街中からはちょっと離れた郊外の住宅街や公園で出会える野鳥を5種類紹介してみよう。
人懐っこい鳥、ファンテイル
郊外の公園などで比較的よく見かけるファンテイル(Fantail)。和名をオウギビタキといい、その名の通り扇のような尾が特徴的だ。ニュージーランドのネイティブ・バード(在来種)なので大切にされている。
ファンテイルは人懐っこい鳥として知られていて人気があり、ニュージーランドの「バードオブザイヤー」で一位を獲得したこともある。公園や森を歩く人間を追いかけてくるから「人懐こい」とされているが、実は本人たちは、大きな動物が歩いた後に驚いて飛び出す羽虫たちを狙っているだけだったりする。
マオリにとって神聖とされた鳥、カワセミ
日本にもいるカワセミ(kingfisher)。厳密にはNZのカワセミと日本のは種類が違うものの、実際のところ見た目はほとんど同じだ。(日本のは英語ではCommon Kingfisher、NZのはSacred Kingfisher)
ニュージーランドのカワセミで面白いのは、かつてマオリ族にとって、森のガーディアンであるトカゲを食べるカワセミは神聖な存在とされていたことだ。現にあんなに美しい羽根なのに、カワセミの羽を使ったマントは一切残っていない。
丸っこい姿がかわいい、チャフフィンチ
スズメ大の大きさしかないチャフフィンチ(Chaf finch)、和名はズアオアトリ。オスとメスで色が違うので、上下の写真で確認してみよう。オスの方が明るい色で、頭がちょっと青味ががり、背中や腹は赤茶色だ。メスは、オスをブリーチしたような感じ。1860年代に人の手によって移入され、今ではニュージーランドのほぼ全土で普通に見られる。
鮮やかなで見分けやすい鳥、ゴールドフィンチ
こちらもスズメ大の大きさで、ゴールドフィンチ(Glodfinch)、和名ではゴシキヒワという。名前から想像できる通りちょっと派手目の見た目で、地味な鳥の多いニュージーランドの鳥たちの中ではチョット異色の存在だ。ゴールドフィンチも例にもれず1860年代にニュージーランドに連れてこられた鳥で、現在でもお庭の害虫(アブラムシなど)を食べてくれる鳥として多少の歓迎は受けている。
黄色い小鳥、イエローハマー
同じくスズメ大の小さな鳥、イエローハマー(yellow hammer)。和名はキオアジという。たとえばスズメの頭と腹に黄色いペンキをかけたら、それはもうイエローハンマーそのものだ^^;。特に見つけて嬉しい鳥ではないけれど、日本ではお目にかかれない鳥だから写真に収めても損はあるまい。この鳥も、19世紀後半にニュージーランドに放たれ、以来定着した外来種の一種として知られている。
Last Updated on 2022年9月22日 by 外山みのる
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