オークランド地域には全部で26もの自然公園(regional park)がある。そのうち最も遊びがいがあるのは、なんといってもオークランド西に広がるワイタケレ自然公園だろう。
ここは1万6千ヘクタールという広大な自然がそのまま残された貴重な原生林地帯。ハイキングコースがとてもよく整備されており、その長さはなんと250キロにも及んでいる。海に接するので自然環境も多種多様、一つ一つのコースが個性豊かで魅力的だ。
その中でも特に個性があって面白いコースとして、
「アッパー・ニホツプ・ダムウォーク Upper Nihotupu Dam Walk」
を取り上げてみたい。ここは何と言っても大きなダムの壁を登ることができる!
写真もいつもより多めに使って、このコースの魅力を余すことなくお伝えしよう。
ワイタケレの『アッパー・ニホツプ・ダムウォーク』
Upper Nihotupu Dam Walk
- 【レベル】初級
- 【タイム】2時間~2.5時間
- 【距離】6.3km
- 【コース内の標高差】約100m
- 【見どころ】ダムとトロッコ道
西海岸のピハやカレカレビーチに向かう「Piha Road」の途中に、「アッパーニホツプ・ダム」の看板と駐車場がある。
トレッキングコースとはいえ、コースは主に作業用の車も通れるようなジャリ道でとても歩きやすい。しばらく歩くと森がぽっかりと開けて、左手に山、右手にダム湖の景色が広がる。あまり人もおらず、聞こえるのは自然の音と鳥の声。なんとも静かで気持ちがいい。
コースはダムまではゆっくりと標高を下げ、ダムを過ぎてしばらく進むと、東屋とトイレがある芝生の“ピクニックエリア”にさしかかる。時間的には1時間+α程度でピクニックエリアに到着。これがいろいろと都合よく、たとえば10時過ぎくらいのんびり歩き出せば、ちょうど「ちょっと疲れたな」という頃にピクニックエリアに着き、ついでにランチ休憩がとれる。
折り返し地点にあるこのピクニックエリアは、もともとトロッコ列車の終点(?)のような場所だった。10年ちょっと前まで、ワイタケレの森には観光用のトロッコが走っていた。現在は廃止されてしまったが、残ったレールがそのままトレッキングコースになっているようだ。
急な階段でダムをよじ登れ!
ピクニックエリアで休憩を終えると、トロッコ道を通って、お目当てのダムへ。
トロッコ道は平たんそのものだけど、線路跡=枕木だらけということでもあり、話に夢中になっているとすぐ足を引っ掛けてしまう。そのうち、周囲の空気がちょっと湿ってくる。だんだんとダムが近づいているのが感じられる。
やがて、ドンといきなりダムのどてっ腹が目の前に見えてくる。これがまた予想以上というか、迫力があって「これをどうやって登るの?」と一瞬思ってしまうほど。でも、よーく見ると隅の方に非常用のような階段が付けられている(下の写真)。
そう、ダムの上へはこの非常(?)階段を登っていくのだ!
これが見た目以上に急で、一緒に歩いていた友人の小さな子どもは涙目になってしまっていたくらいだ。(ごめんよ・・!)
子どもを大人2人で挟むようにして、ダムのどてっ腹にある急な階段を一歩一歩慎重に上っていく。
一応、これでもハイキング地図にも載っている正式ルート。見た目ほど危なっかしくはなく、手すりさえ掴んでいれば問題なく通過できた。
かなり急なダムの階段登りだったけど、むしろ子どもたちは面白かったようで、
「また下に降りていい?」と聞いてきた(笑)。さっきまで涙目になってたのにこの変わり身の早さ!
でも、降りるのはやめた方がよさそう。ダムの上の看板にも「登り専用につかってください」と書いてあったので、ダム湖の景色を堪能して、あとは来た道を戻っていった。
「アッパーニホツプ・ダム」トラックは大した標高差もなく、道もきれい、変化も富んでて、「軽くブッシュウォークしにいこうか!」というときはとてもいい選択肢だと思う。僕もきっとまた別の友人を連れていくことになりそうだ。
ワイタケレ自然公園やオークランド近郊のトレッキングマップはこちらから!
Last Updated on 2022年9月24日 by 外山みのる
外山さん
はじめまして。
ニュージーランドに住んで
かなり経ちます。
ダムのハイキングに行ってきました。
素晴らしい‼️