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ニュージーランドの山小屋(ハット)の泊まり方を徹底解説!!~グレートウォーク編~

ニュージーランドの山小屋(ハット)の泊まり方を徹底解説!!~グレートウォーク編~

ニュージーランドのトレッキングの魅力のひとつは、何と言っても山小屋(ハット)に泊まることだろう。NZには920ものハットがあり、歴史を感じさせてくれるもの、最新設備を持ったものなど、個性豊かなハットがたくさんある。それらを利用しながら大自然を満喫するのもトレッキングの醍醐味と言っていい。

以前、『バックカントリーハット』と呼ばれる一般的なハットについて、その概要や予約方法を書いた(最後にリンクあり)。ここではその続きとして、NZで特に人気のあるコース「グレート・ウォークス」と称される10本のトレッキングコースのハットについて、概要や泊まり方を書いてみたい。




グレート・ウォークを歩きたい!と思ったらするべきこと

ミルフォード・トラックのハット
ミルフォード・トラックのハット

ニュージーランドの「グレートウォーク」というのは、数あるコースの中でも特に景観や生態系の優れたコースを環境省が選定したもので、全部で10コースがそう格付けされている。(NZ環境省のグレートウォークの一覧ページへ(英語)

すべてのグレートウォークのコースは完全予約制だ。そのため、歩くなら必ず事前にオンライン等でブッキングをしておく必要がある。

基本的にニュージーランドのトレッキングには「入山料」という概念はない。ハット代がその代わりとなっており、つまりグレートウォークを歩きたいと思ったら、コース上のハットを予約&支払いすることが入山許可証代わりとなる。だからニュージーランドにおいては人気の高いコースほどハット代が妙に高い、ということになり、一泊5ドルのバックカントリーハットから、「世界一美しい散歩道」と称されるミルフォードトラックの一泊$100ドルくらいするハットまで料金がてんでバラバラ、という少々取っつきにくい制度になってしまっている。

グレートウォーク・ハットの料金一覧

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グレートウォークと一言で言っても、上記の理由から金額はけっこうバラバラ、さらに毎年のように料金もかわるので注意が必要だ。

DOC -「Great Walks Pricing 」

リンク先の料金案内のように、いくつかのグレートウォークにはオン/オフシーズンがあり、その場合には夏場は値段が高めで、冬場は値段が大きく下がる。このオン/オフは、標高が高くて雪が積もるようなコースに設定されているみたいだ。年間通して雪なく歩けるコースは一年中料金は同じだ。

ニュージーランドで最も有名なトレッキングコースと言っていいミルフォードだけは特別扱いされている。ミルフォードはコース上の3つのハットを一括で予約する仕組みになっており、つまりすべての人が同じ日数、同じルートで歩くよう設定されている(一方通行で、連泊も不可)。

グレートウォークの予約は半年前にしておくこと!

ミルフォードトラックを歩く

冗談のように聞こえるかもしれないけれど、夏のいい時期(たとえばクリスマスや年末年始、イースターなど)にグレートウォークを歩きたいと思ったら、その半年前には予約をしておくくらいの心構えがいる。特にそれが当てはまるのはミルフォード、ルートバーン、ケプラーの3コース。とりわけミルフォードは予約開始から数時間で大型連休中のハットは満席になる人気ぶりだ

となると気になるのは「いつ次のシーズンの予約が始まるのか?」なのだけど、
翌シーズンの予約は、だいたい5月ごろに始まる。たとえば2016-17年シーズンの予約は、2016年の5月4日から始まっていた。だいたいその年の2月ごろから「翌シーズンの予約開始は〇月〇日の予定です」というようなアナウンスページが開設され、3~4月のどこかで予約開始日の情報が確定、5月の上旬に予約開始という流れとなっている。

なので、たとえば「2023年のお正月休みにミルフォードを歩きたい!」と思ったら、2022年の2月ごろから情報収集をはじめて、5月の予約開始日にパソコンの前にいる必要がある(まるで人気歌手のコンサートみたいだ。)グレートウォークを計画する際は、とにかく早くハットを確保するところから始めてほしい。

ちなみに、ソロでいくなら結構な確率でキャンセルがでるので、こまめにオンライン・ブッキングページを覗けば可能性は大いにある。また上記の3コース以外はそこまで混まないので、現地の大型連休以外の日付であれば1~2ヶ月前でもなんとか間に合うだろう。

ハットの予約方法

エイベル・タズマン国立公園のハット

最も簡単な予約の方法は、NZ環境省のオンライン・ブッキングページで予約をすることだろう。オンラインなら空き状況がリアルタイムでわかるし、クレジットカードさえあれば日本からでも予約&支払いができる。

また、現地に飛んで街のDOCオフィスから直接予約をすることもできる。DOCオフィスはたいていの街にあるし、観光案内所と併設になっているところも多い。すでに現地入りしているなら直接行った方が話が聞けていいかもしれない。

リンク:NZ環境省・Online Booking専用ページへ

ニュージーランドのハットの概要やバックカントリーハットの説明はこちら ↓

ニュージーランドのトレッキング(登山)の魅力の一つは、なんといっても山小屋(Hut)に泊まることだろう。NZでは山歩きが国民的アクティビティとして定着していることに加え、ハンティングなどのために建てられたものも山小屋に転用されるなど、本当にNZ全国津々浦々にまで山小屋ネットワークが確立されている。歴史を感じるもの、最新設備を取りそろえたものなど、山小屋の個性も大きく違って面白い。僕なんかは山小屋に泊まりたいがためにわざわざ登山計画を立てたりもするくらいだ。さて、日本なら電話一本かければすぐ予約なんてで...

Last Updated on 2022年9月23日 by 外山みのる

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