ニュージーランドの植物を調べていると面白い植物をたくさん見つけることができる。
今日紹介する「KAWAKAWA(カワカワ)」という植物もその一つ。なんとこの植物、太古の昔からマオリ族が「マオリ・ハーブ」として葉をお茶などにして飲んでいたという。自宅で簡単に再現できそうだったので、さっそく試してみることにした。
「カワカワ茶」、その味やいかに!?
そもそも、カワカワって?
カワカワはニュージーランドではいたって普通に生えている背の低い木で、大学の構内や道路の脇で見かけることもある。割と日陰を好み、木というよりは背の高い草のような印象と言ってもいい。日本でいえば(大きさは違えど)ドクダミに近い存在だろうか。英語ではペッパーツリーと言われ、葉を口に入れるとちょっとピリリとする。
マオリ族が薬として使っていた
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面白いことに、マオリ族がかつて森に生きていた時代には、このカワカワは薬として使われていたらしい。
文献によれば、葉っぱを煮て、その葉っぱを傷口に絆創膏のようにかぶせたり、生の葉を噛んで歯の痛みをやわらげたり、その煮汁をお茶のように飲んでいたりと頻繁に利用していたんだとか。煮汁は肝臓の問題を解決してくれるという。まさに森の薬、マオリハーブの代表格だ。
ところで、マオリ属が飲んでいたカワカワ茶っていったいどんな味がするんだろうか?
もし美味しかったら健康によさそうだし今後続けてみてもいいかも!?・・ということで、さっそく近所の山へカワカワを探しにいって、お茶を作ってみることにした。
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山でおいしそうな葉を収穫して、ついでに庭からレモンをもぎ取って、準備完了!
さぁ、さっそく調理開始!
そのまま煮て、カワカワ茶の完成。お味は・・
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Youtubeでカワカワ茶を作っている動画があったので、それを講師役に作ってみた。(最後にリンクあり)
動画によると、乾燥させずにそのまま煮て、マヌカハニーとレモン汁を混ぜて飲むとよいらしい。
生の葉を、10枚ほど煮てみる。独特の葉っぱ臭さが漂うが、煮汁にハニーとレモン汁を入れると臭みがなくなった。これなら飲めそうだ。
コップに移して、恐る恐る飲んでみた。
「うん、悪くない!」
ほんのり新茶のような味があって、適量のレモンとハニーが臭みを和らげてくれて飲みやすいお茶そのもの。うん、これは結構おいしい。体に良いのであれば、毎日飲んでもいいくらい。乾燥させて茶葉にすれば、臭みがとれてもっといい味になりそうだ。
ネットで探してみると、やはり実際に乾燥させたカワカワ茶を売っている会社もあった。カワカワ茶は、知る人ぞ知るニュージーランドの隠れた特産品・・なのかもしれない。
youtubeにあがっていたカワカワ茶の作り方も貼っておこう。
ちなみに、マオリ族はカワカワの葉に虫食いがあればあるほど薬用効果が高いと信じていたらしい。ぼくも今度は虫食いの葉を選んでカワカワ茶を作ってみようと思っている。
Last Updated on 2022年9月24日 by 外山みのる
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