ニュージーランドのお花見スポットと言えば、オークランドの「ワンツリーヒル」「オークランド・ドメイン」、クライストチャーチの「ハグレーパーク」が良く知られている。
でも今回、僕は偶然にもこれらの有名なお花見スポットに匹敵する、新たな桜並木を発見してしまった。そこはなんと、仏教寺院!新しいお花見スポットとしても、そして日本やアジアを想起する祈りの場としての寺院の雰囲気も楽しめる、南オークランドの「Fo Guang Shan Temple」をご紹介しよう。
オークランドに新たなお花見スポット誕生。Fo Guang Shan Templeへ!
オークランドから南へ30分ほど車を走らせた「フラットブッシュ」という町に、フォーガンシャンという変わった名前の仏教寺院がある。僕はたまたまフェイスブックでこの寺院が主催する「桜祭り cherry blossom festival」の告知を見て桜並木があることを知り、日本人としては行っておかねばなるまいと、取材もかねて行ってみることにした。
着いてみると、お花見より先に、寺院そのものの規模にびっくりしてしまった。
日本でも滅多にお目にかかれないくらいくらいの立派な寺院で、庭園も隅から隅まで手入れが行き届いた非の打ちどころのない空間だったのだ。

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線香のにおいが園内に漂い、奥の仏像の間には、ニュージーランドとは思えない大きな仏像が安置されている。その大仏の前には、膝をついて祈りをささげる人たち・・。日本のお寺とは少し違うようだったので聞いてみると、どうやらここは台湾の仏教寺院のようだ。寺院のことは最後に補足をするとして、次項ではお目当ての桜!を見てみよう。
ちょっと遅めの八重桜。時期は11月中下旬がみごろ!
ニュージーランド(オークランド)の桜のシーズンは本来、春にあたる9~10月ごろで、日本のソメイヨシノかそれに近い品種の桜が咲く。フォーガンシャン寺院は11月下旬にイベントがあったのできっと品種が違うんだろうなぁと思っていたが、ここのは八重桜だった。色は日本人好みの淡いピンク色!


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よーく見ると、日本のお正月のおみくじみたいに、願いの書かれた小さな風鈴がたくさんぶら下がっていた。なんだか風情があっていい。

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僕が行ったときはお花見イベントは11月下旬ごろに開催されたが、この時はすでに少し散り始めていた。
11月中旬ごろに行けば、静かな雰囲気の中で咲いたばかりの桜を鑑賞できるのではないかと思う。
フォーガンシャン寺院は、NZ最大の人間仏教寺院

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そもそも、フォーガンシャンっていったい何だろう?
フォーガンシャン(Fo Guang Shan)というのは、台湾/中国の「人間仏教(人間主義的/人間化された現代的な仏教)」の宗派の一つの名称で、その宗派の布教をかねてNZのオークランドに寺院を構えたようだ。寺院自体は2007年に完成した、まだまだ新しい施設だが、ウィキペディアによれば、このフラットブッシュにある寺院は仏教寺院としてはニュージーランド最大のものだという。
布教だけでなく、教育やヨガやワークショップなどの文化体験のイベントも積極的に行っていて、毎年11月のお花見イベントもその一環として開催されている。
NZでは珍しい「八重桜の並木道」にくわえて、「NZ最大の寺院」そのものも素晴らしい、オークランドのFo Guang Shan Temple。車なら意外と近いし、桜のシーズン以外でも雨の日の外出先として楽しめそうだ。もちろん仏教徒でなくても全然OK。僕も特に何も言われず、園内をゆっくり散策できた。気になった方はぜひ訪ねてみてほしい。

Wikipedia – Fo Guang Shan Temple
FB page – Fo Guang Shan Temple
★オークランドの桜スポット情報はこちらから!
Last Updated on 2022年9月25日 by 外山みのる
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