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無料で野生のイエローアイド(キガシラ)ペンギンが見れるスポット5選

無料で野生のイエローアイド(キガシラ)ペンギンが見れるスポット5選

言わずと知れたペンギン王国、ニュージーランド。
世界に分布する全18種類のうち実に7種類ものペンギンが暮らし、そのうちの4種類は一般の観光客でも見ることができるなど、NZは世界で最もペンギンが身近にいる国だ。

yellow eyed penguin photo by Flicker

 

さて、その4種類のうち、専用のガイドツアーがあるほど人気があるのが「イエローアイド・ペンギン」だ。彼らはニュージーランド固有のペンギンで、NZ南島の南東部と一部の島にのみ生息しており、世界的にもきわめて貴重な種と言っていい。数がすくなく、臆病で単独行動を好むので、ガイドツアーに参加することが一般的には最も確率の高い鑑賞方法とされている。

でも、実は高い料金を払ってガイドツアーに参加せずとも、無料で野生のイエローアイド・ペンギンにお目にかかれる場所がある。この記事では、そんな無料のパブリックビューイング・スポットを僕の体験談とともに紹介してみよう。自力で野生の生き物に出会うのは、ガイドツアーとはまた違った感動があるはずだ。




NZ南島、オタゴ周辺へ!イエローアイド・ペンギンの生息地にお邪魔してきた

kaitiki point の灯台。この先にイエローアイドペンギンがいる。
kaitiki point の灯台。この先にイエローアイドペンギンがいる。

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2017年の11月、僕はずっとトライしてみたかったイエローアイドペンギンのスポットに足を運んだ。ダニーデンで車をレンタルして北上し、まん丸の奇岩で有名なモエラキ・ボルダーズを見たその足で、野生のイエローアイドペンギンが見れるという場所に向かった。

そこは「Kaitiki Point (カイティキ・ポイント)」と言う灯台のある岬で、モエラキ・ボルダーズからもすぐの海岸にある。とはいえ道は細かく特に看板も出ていない。散々迷った末に、未舗装の農道の先にようやっとそれらしき場所にたどり着いた。

岬の先へと続くハイキングコース。週末の昼間でも人影はまばらだ。
岬の先へと続くハイキングコース。週末の昼間でも人影はまばらだ。

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灯台の前の駐車場についても、「ここでイエローアイドが見られる」と言った類の看板は一切見られない。ここはどうやら事前に知らないとたどり着けない場所のようだ。灯台を歩いて通り過ぎ、岬の先へと延びるハイキングコースを進んでいく。と、前方に何やらビーチの方にカメラを向けている人たちが数名見えてきた。もしかして、、カメラの先にペンギンがいるのだろうか??皆の視線の先をよーく見てみたら、そこには・・

イエローアイドペンギンが・・いた!画面の左下に小さく見える。
イエローアイドペンギンが・・いた!画面の左端の中央に小さく見える。

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い・・いた!!昼間の2時ごろだったにも関わらず、2羽のイエローアイド・ペンギンがビーチの土手で休んでいるのが確認できた(上の写真ではそのうちの一羽が見える)。まるで置物みたいにじっと動かない彼らを眺めながら、僕はすっかり感極まってしまった。ずっと野生のイエローアイドペンギンを見てみたいと思っていた、その実物が、柵を隔てていないビーチのすぐ先にいるのだ。野生の生きものと同じ目線にたって、彼らの生息域にお邪魔して観察する――これは、生きものとの遭遇をより特別にする素晴らしい方法だ。この国の自然に生きるかれらの生活を五感で感じることは、ニュージーランドを肌で感じることそのものだと思う。

上の写真を拡大するとこんな感じ。トレードマークの黄色い頭もよく見えた

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イエローアイド・ペンギンの無料のパブリック・ビューイングスポット5選

1.Kaitiki Point
僕が実際に訪れたのはモエラキ・ボルダーズそばの「kaitiki Point カイティキポイント」という場所だった。地図でいうと、以下の場所にある。

他のパブリック・ビューイングスポットは以下の通り。

2.Bushy Beach

3.Shag Point

4.Sandfly Bay (オタゴ半島)

5.Nugget Point

野生生物の生息域にお邪魔していることを忘れずに!

実をいうと、この記事は公表してもいいものかどうか、UPする直前まで迷っていた。
現地に看板がない以上、DOC(NZ環境省)としてはあまり知られたくないのだろうし、「無料」という響きだけが1人歩きして”手軽なペンギン撮影スポット”のように扱われることにもなりかねない、と思ったからだ。

でも、英語系のサイトにはすでに載っている情報でもあるし、何より僕個人的に「柵を隔てないで野生の生き物をみる経験」を一人でも多くの人にしてほしいと願って、掲載することにした。

言うまでもないことだけど、無料だからと言って、だれも観てないからと言って、カメラ片手に必要以上にペンギンに近づいていいというわけではもちろんない。彼らの生活圏に「お邪魔してる側」だという意識をしっかり持って、なるべく刺激を与えないように静かに観察してみてほしい。その静かな一瞬は、きっとNZでの忘れられない想い出となるはずだから。

南島オアマルの有名なペンギンスポット『ブルーペンギンコロニー』でのペンギンとの出会いは、僕のNZワーホリ旅行中…

参考URL
・NZ BIRD ONLINE – Yellow Eyed Penguin

Last Updated on 2022年9月25日 by 外山みのる

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