日本のように国土が南北に長細く、どこにいても海が近いニュージーランドでは、沿岸に暮らす海鳥たちともよく出会う。特によく見かけるのは、何と言っても「カモメ」くんたちだろう。NZ旅行をされた方の中にも、海沿いの街でフィッシュアンドチップスを食べていたら、気が付いたらカモメに囲まれていた・・!なんて経験をした方もきっといるはず(笑)。
さて、そんな身近なカモメたち、よーく見てみるとちょっと色や大きさが違うことに気が付くはずだ。そこで今日はNZでよく見かけるカモメ3種類を紹介してみよう。「これとコレ、別種なの?」「この2羽が同じ種??」なんて、今まで気が付かなかったちょっとした驚きがあると思う。
ニュージーランドでよく見るカモメは3種類!
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NZのどの町でも(内陸の町でさえも!)見かけると言っていいカモメ。英語ではSeagull(シーガル)と呼ばれ、代表的なのは3種類が知られている。
- Red-billed gull (アカハシギンカモメ)
- Black-billed gull (ハシグロカモメ)
- Southern black-backed gull(ミナミオオセグロカモメ)
どれもちょっとややこしい色カタチをしているので^^;、次項でそれぞれの見分け方を見てみよう。
赤いくちばしと黒いくちばし。
まずはred-billed gullとblack-billed gull。名前もそのまま、赤いくちばしと、黒いくちばしが特徴的だ。
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海辺の公園なんかでよく見かけるこの2種類だけど、よーく見てみるとたいていは赤い方ではないだろうか?
赤はNZ全土にいるが、黒いほうは主に南島に生息。北島にもごく少数のコロニーが、ロトルア湖、タウポ湖、ホークスベイの川沿い等
黒は「Endemic (NZ固有種)」でもあって世界的には珍しいので、出会ったら写真にとってあげよう。
また、「カモメなんてどこにでもいるよね~」なんて誰もが思うところだけど、黒いクチバシの方は近年激減しているらしく、環境省のデータでは「At Risk – Declining」に指定されている。
一回り大きなカモメ、ミナミオオセグロカモメ。幼鳥と大人の違いに注目!
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もう一種類、赤と黒のカモメよりも一回り以上大きなカモメがいる。Southern Black-backed gull(ミナミ大セグロカモメ)だ(※Kelp Gullともいう)。僕の住むオークランドでは、シティど真ん中のビル群の間を飛んでいるのを見かけるくらい、ヒトの生活空間でも苦にすることなく暮らしている。
このセグロカモメは、幼鳥期の姿が大人と全然違うのが特徴的だ。僕も最初のころはまったくの別種だと思っていたら、図鑑に「茶色い個体はimmature(幼鳥)」と書かれていてびっくりした覚えがある。下の写真を見てもらえれば、その違いは一目瞭然。
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ビーチに成鳥と幼鳥が隣同士でいることも多く、別種だと勘違いしていた方も多いだろう。
この茶色い羽は、生まれてから約3年をかけて換羽をし、白黒の成鳥へと変化していくそうだ。
Last Updated on 2022年9月25日 by 外山みのる
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