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徹底解説!!ホテルやモーテルよりも安い、ニュージーランドの『ホリデーパーク』

徹底解説!!ホテルやモーテルよりも安い、ニュージーランドの『ホリデーパーク』

ニュージーランドの旅行をする際、パッケージツアーを使わず、レンタカーを一週間くらい借りて自由気ままに旅をする人も多い。各地に点在する大自然をトレッキングするにはレンタカーがいいし、何より、ニュージーランドという広大で穏やかな雰囲気には、レンタカーの気ままな旅が合っている。

しかし、おおくの人にとって、旅行の計画で頭を悩ませるのは泊まるところだろう。ホテルは大都市にしかないし、モーテルばかりも嫌だし、かといってサバイバルもキツい。・・そんなとき、実はニュージーランドには最高の選択肢がある。僕自身何度もお世話になっている、『ホリデーパーク』だ。

ニュージーランドに何百と展開しているホリデーパークで、僕はなぜか一度も日本人に会ったことがない。つまり、きっとあまり知られていないんだろう。ここでは、ホリデーパークがどんな宿泊施設で、どれほど安くて便利かを徹底解説していこう。




ニュージーランドのホリデーパークって?

ホリデーパークの解説の前にちょっと背景の説明がいるのだけど、ニュージーランドではキャンピングカー(キャラバンカー/キャンパーバンとも呼ばれる)がものすごく普及している。定年退職したアウトドア好きなカップルなら間違いなく一台持っていると言っていいほどの普及率で、景勝地やリゾート地ではキャンピングカーがずらりと並んだ風景を見ることができる。

そんな背景から、ニュージーランドでは大きなキャンピングカーごと泊まれる宿泊施設が全国津々浦々にまで展開されている。そう、それが『ホリデーパーク Holiday Park』と呼ばれる宿泊施設だ。

ホリデーパークは一言で表現するなら「モーテルとユースホステルとキャンプ場のイイトコ取りをした宿泊施設」と言っていい。キッチン付きの2ベッドルームの小さなコテージもあれば、据え置き型のキャラバンカーのような部屋もある。キャンピングカー泊やテント泊だってもちろんOKだ。無料のバーベキュー台やトランポリンなども設置されていることが多く、ソロ旅行から家族連れまで誰もが便利に使うことができる。ニュージーランドらしいのんびりした時間を堪能できる素晴らしい宿泊施設だ。

ホリデーパークは安く、選択肢の幅も広い!

ホリデーパークの最も便利な点は、なんといっても 安いうえに、部屋の選択肢の幅が広いことだろう。

例えば、南島のカイコウラにあるホリデーパークで一例を挙げてみよう。Kaikoura Top10 Holiday Parkというこのホリデーパークでは、こんな選択肢が用意されている。

  • 1.セルフ・コンテインド・ユニット(一棟貸し切り。おおよそ$150~$200)
Self Contained Unit
self contained unit 内部例 photo by Kaikoura Top 10 Holiday Park

家族やグループ向けの平屋の建物で、テレビやキッチン、シャワーなど完備。まるで独立したモーテルの一室のようだ。一人あたりの値段をみればそう高くはないと思う。

  • 2.スタンダード・キャビン(おおよそNZ$70~$100/ 2人)
Standard Cabin Kaikoura Top 10 Holiday Park
Standard Cabin 内部

2人で使えるプライベートルームのようなキャビン。
ちなみにニュージーランドの宿の値段は一人当たりではなく、部屋ごとの値段設定だ。つまり2人でこのキャビン利用で80ドルとすれば、一人あたり40ドルで済む。シャワーこそつかないが、ベッドやコンセントなどごく基本的な設備は揃っていて、ゆっくりできる(テレビも付いていることが多い)。シャワーとキッチンは敷地内にある共同の設備を利用する。

  • 3.パワー・サイト (おおよそ$50~/ 1台)
キャンピングカー用のパワーサイト Top 10 Holiday Parks

キャンピングカー用の電源付きパーキングスポット。シャワーとキッチンは共同の施設を利用する。

  • 4.ノン・パワーサイト(おおよそNZ$20~30 /1人)
ホリデーパークのキャンプサイト Whangarei TOP 10 Holiday Park

テント泊のバックパッカーや、レンタカー泊で電源がいらない人が使う最も安い芝生エリア。手洗い、シャワー、キッチン、ケータイなど各種充電もすべて共同施設を利用するが、旅を安く上げたい場合は実際これで十分だろう。テントの場合は「テントごと」ではなく「一人当たり」の値段になることが多い。

ホリデーパークの多くはユニットやキャビンにそれぞれ大きさ別の値段設定があり、旅のスタイルに合わせて細かく選ぶことができる。大抵はビーチ沿いや景勝地にほど近い立地で利便性がよいうえに、必要十分な施設が揃っていながらホテルやモーテルよりも安い。車一台に遊び道具を満載して気ままに移動するようなニュージーランドらしい旅にはもってこいの選択肢なのだ。

ちなみに、共同施設のイメージはこんな感じ。↓

共同シャワー&トイレ photo by Caravan Sitefinder
共同キッチン

ホリデーパーク検索にはアプリ「Campermate」を使おう

ホリデーパークにもチェーン店があり、その最大手として知られているのが「Top10 Holiday Park」。これは主要な観光地で必ず見つけることができる。施設はほかに比べて豪華で、小さな公園やプールなどもある。見つけやすく設備もいいが、その分ちょっと料金は高めの設定だ。

しかし、「Top10」以外のホリデーパークをいちいち探すのは、僕も経験があるが、これは結構面倒だ。そこで活用したいのが、スマホアプリの『Campermate(キャンパーメイト)』。これはニュージーランドでレンタカー旅行やバックパッカー旅をするなら必ずDLしておこう。

キャンパーメイトは、グーグルマップのような地図から、その地域のホリデーパークが簡単に検索できるスグレモノだ。地図上のアイコンをクリックすれば施設や料金だけでなく、口コミ情報までサクサクと探すことができる。

このアプリでスゴイのは、ホリデーパークだけでなく、有料無料の各種キャンプ場の検索もボタン一発でかんたんにできることだろう。たとえばレンタカー旅で「今日はシャワーはいいから車を停めて寝られればいい」とか、「目的地まで着けそうにないから、途中でシャワーを浴びれるキャンプ場はないだろうか」なんてときは、最寄りのキャンプ場や小さな町のホリデーパークを瞬時に探すことができる。

スマホのアプリストアで『Campermate』と検索して使ってみよう。CampermateのHPもあるので、パソコンでも使うことができる。

ホリデーパークを使いこなそう!

ホテルでもモーテルでもなく、バックパッカーズホステルでもない。しかし別の言い方をすれば、それらの要素をふんだんに盛り込んだ宿泊施設ともいえるホリデーパーク。

ニュージーランドは夏の繁忙期や現地の夏休み(スクールホリデー)期間中などは、「ホテルが全然取れない・・」なんてことも頻繁にある。そんな時は、このホリデーパークを使ってみよう。観光都市で空いてなくても、アプリ『campermate』で探した周辺の小さな町のホリデーパークに部屋が見つかることが多い。

僕の経験では、むしろそうした小さな町のホリデーパークのほうが、ニュージーランドらしいのびのびとした一日を過ごすことができたりする。旅行計画をたてるときは、一日だけでも、このニュージーランドらしい宿泊施設「ホリデーパーク」を利用してみてはいかがだろうか。

市営のキャンプ場についての案内はこちら!

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Last Updated on 2022年9月22日 by 外山みのる

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