言わずと知れたオークランドの観光名所、標高196mのマウント・イーデン(Mt.Eden)。
山の頂上からはシティの街並みが間近に見下ろせるとあって、週末は特にたくさんの人でにぎわっている。
都市と住宅街に囲まれたマウント・イーデンは実は意外なほど野鳥や草花が見られるスポットでもあり、僕は以前近くに住んでいたこともあってよく通っていた。この記事では、野鳥と草花を探しながら歩く、ハイキングスポットとしてのイーデンをお伝えしてみよう。
オークランドの『マウント・イーデン』でハイキング!
Mt.Eden Walkway
【レベル】初級
【タイム】30分~1.5時間
【距離】周遊コースで6km
【コース内標高差】約80m
【見どころ】シティの展望。気軽に見れる野鳥や草花
先日、ちょっと用事があったのでマウント・イーデンに久しぶりに登ってきた。
頂上までまっすぐ登ってしまえばすぐにいけてしまうイーデンだけど、外周をしっかり歩けば6kmもあって、約1時間半のちゃんとしたハイキングが楽しめる。
ちょっと基本情報を書いておくと、マウント・イーデンはマオリ族の『パ』という居住区でもあったので、その歴史的配慮から頂上への車の乗り入れは禁止されている。なので、個人で行ってもツアーを使っても、車をふもとの駐車場に置いて自分の足で登っていくことになっている。
また、イーデンは植物やお花を見ながらの散策も楽しい。よーく目を凝らしながら歩いてみると、意外とたくさんの野鳥や植物に出会うことができる。
マウント・イーデンで草花を探そう!
Mt.Eden road沿いの駐車場に車を停めて道なりにのぼっていくと、「ここから先は歩行者と自転車だけですよ」という案内が見えてくる。コースは元・車道だから広くて歩きやすく、勾配もそんなにないからゆっくり歩けば大丈夫だ。
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マウント・イーデンは頂上以外は大きな木々に覆われている。
クリスマスツリーとして知られるポフツカワや、野鳥の好きなベリーがなる「プリリ」というNZ固有の木、「トタラ」という、昔はマオリ族がカヌーを創っていたという木が多い。樹齢百年以上は経っている木もあり、木漏れ日がある日は本当に気持ちのいいハイキングだ。(まっすぐ頂上にいってしまうなんて、本当にもったいない!)
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道端は日当たりがいいからか、たくさんのお花も咲いている。時期によってみられる花は違うが、初夏~夏にかけてはいろんな花が見られる。日本ではおなじみのキクや、ヒルガオなんかも。それらを目指して蝶々も舞っている。
マウント・イーデンで見られる野鳥
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イーデンには高木が多いからか、たくさんの野鳥を目にすることができる。
スズメ、燕、メジロ、ブラックバード、ソングスラッシュ、インディアン・マイナといった、オークランドの公園ではごくありふれた鳥たち(おおくは外来種だけど・・)だけでなく、僕が歩いた夏の日は 、ツイ(Tui)やケレル(Kereru,ニュージーランド鳩)、ファンテイル(Fantail)と言ったニュージーランド固有種も見かけることができた。
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一時期僕はマウント・イーデンのすぐ裏手の家に住んでいたのだけど、その頃は毎晩のようにフクロウの声も聞こえてきた。モアポーク(Morepork)というNZのアオバズクで、これはその名の通り「モア・ポーク!(もっと豚肉をくれ!)」と鳴く。ちょっと哀愁があって、僕はこのモアポークの鳴き声を聞くとマウント・イーデンを思い出す。夜景を見に行く機会があったら、ぜひフクロウの声も探してみてほしい。
シティの絶景。マウント・イーデンの頂上へ!
時間にすれば30~40分くらいで頂上が見えてくる。
初めて登る人は、きっと予想以上の”火口”の大きさにびっくりするはずだ。もちろんもう死火山になっており噴火の心配はない。火口部はびっしりと緑で覆われている。お鉢周りをして、下りの(元)車道を使って、駐車場まで降りよう。
マウント・イーデンへのアクセス
マウント・イーデンはシティから近く、バスなら20分くらい、ブリトマート駅からのバスなら直行でふもとまでいける便もある。また、歩いても1時間ほどでイーデンの入口まで行くことができる。時間に余裕があれば、のんびり山頂までの散策を楽しんでみてほしい。
Last Updated on 2022年9月24日 by 外山みのる
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