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ひらひら、まるで蝶ちょみたい。愛らしいNZの野鳥「ファンテイル」

ひらひら、まるで蝶ちょみたい。愛らしいNZの野鳥「ファンテイル」

ニュージーランドでトレッキングをしているとき、目の前を大きな蝶ちょみたいな鳥がひらひら・・と思ったら、大きな扇のしっぽがパッと開いて目が釘づけになってしまった・・・なんて、そんな経験をお持ちの方はいないだろうか?

ひらひらとまるで蝶か落ち葉のように空中を舞い、ひとの後をついてくる、とっても人懐っこいニュージーランドの小鳥。

ニュージーランドのファンテイル

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ニュージーランド人にも旅行者にも愛される鳥、「ファンテイル」について今日はお話してみよう。

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ニュージーランド固有の鳥「ファンテイル」

ファンテイル(Fantail)、和名はハイイロオウギビタキ
ニュージーランドで最も一般的に見られる固有種のひとつで、名前の通り、立派な扇のような尾羽が自慢のムシクイの仲間だ。

北島のファンテイル。

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原生森だけでなく牧草地やちょっとした公園なんかでも見かけるから、旅行中にこの「扇」に出会って印象に残ってる人も多いんじゃないだろうか。

NZ全土に生息し、細かく言えば「北島ファンテイル」「南島〃」「チャタム島〃」の3亜種がいる。北島のは背中が灰色っぽいけど、南に行けばいくほど黒っぽくなり、中には真っ黒のファンテイルもいるらしい。きっと黒い方が寒さに強く、生き残りやすかったんだろう。

ひらひら、ふわふわ。どうして人の後を付いてくるの?

印象的なのは自慢の扇だけじゃなく、その飛び方にある。


(↑ fantail の動画)

冒頭に書いたように、ファンテイルはまるで落ち葉か蝶みたいに、ひらひらと空中で向きを変えながら飛び回る。しかもそれでいて人の後をよく付いてきてくれるので、なんだか熱烈な歓迎を受けているような気さえする。2006年度の「バード・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれており、トレッキングが大好きなNZ人も、すっかり心を奪われてしまっているみたいだ。

でも、ファンテイルが森で人の後をつけてくるのは、実はしたたかな理由がある。
それは・・

人の移動に驚いて飛び出してくる小さな虫を食べたいから!

人が好きで好きで興味津々で近寄ってくれているわけではなく(うーん残念w)、草むらから飛び立つ小さな羽虫を捕まえようと、人の後をついてくるのだ。

よーく見てみると、確かに牧場の牛や馬の周りでもひらひら飛んでいるをよく見かける。そしてよーく観察していると、「カチッカチッ」と虫を捕えたらしきくちばしの合わさる音も聞こえてくる。大きな扇は、空中で羽虫を捕まえるべく、急な方向転換をするのに役立っているようだ。

意外や意外。ファンテイルはマオリ族にとって「死の前兆」!?!

北島のファンテイル

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面白いなと思うのが、先住民族マオリ族にとってはファンテイルは「死の前兆」であり、うっかり家の中に入ってきたりするのを畏れているという。

「こんなに可愛らしい鳥なのに、なんで?」

と思うんだけど、これはマオリ族に伝わる伝説によるらしい。

マオリ族の民話によく登場する半神格化された英雄・マウイ。その最も大事な物語に、ファンテイルは登場する。

マウイが、死を司る精霊「ヒネ・ヌイ・テ・ポ」を退治しようとしたときのこと。マウイは精霊が寝ているうちに体の中に入って退治してしまおうと、数種類の鳥たちを連れて精霊に近づいていく。やっと体の中に侵入して、やぁやっつけろ!となったそのとき、ファンテイルが大きな声で笑い出してしまい、マウイは逆に精霊に殺されてしまうのだ。

数々の伝説を持つマウイを死なせてしまったファンテイル。
そこから転じて、マオリ族にとっては今でもファンテイルは死を予兆する鳥とされる。実はファンテイルがどうして笑い出したのかにもちゃんと理由があるんだけど・・この辺は長くなりそうなので、好きな方は「Maori Myth, Legend & Lore」 というページの「ファンテイル」の項目や、ヴィクトリア大学のこのページを読んでみてほしい(英語)。

とはいえ、そんな不吉な伝説が残ってしまってはいるけれど、家の中に飛び込んでこない限りはやっぱりただただ「人懐っこくかわいい小鳥」。ニュージーランドでファンテイルを見かけたら、北島・南島の色の違いを観察してみたり、マオリの伝説を思い返して、楽しんでほしい。

参考URL:
New Zealand Bird Online – Fantail
DOC(環境省) – Fantail/Piwakawaka

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園芸/造園/コラム外山みのる
ニュージーランド在住。20歳でNZワーホリ後、海外自転車旅や山小屋バイト等を経て再びNZへ。お仕事は園芸や造園、コラム執筆等。

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